今までこのブログで何度も何度も書いてきたことですが、我々フィットネストレーナーが良くされる質問に「どういうトレーニングがあるの?」「どうしたらいいの?」というものがあります。
(トレーニングは方法や薬ではないのでこれについては省略します)
それに対してトレーニング方法をいくつか提案すると、「どれが一番効果があるのか?」ということを皆さん聞かれます。
そこで最も効果が高い方法をやってみてもらうと、「ムリムリ!きつーい!!」と言って拒絶反応を示す人が多くいます。
こういった人が次にお聞きなるのは「他の方法はないの?」「もっと手軽なものはないの?」ということです。
今日ブログで書いているのポイントはそこです。
方法というのはいくらでもありますし、手軽で簡単にできるモノもたくさんあります。
例えば、膝に痛みを抱えさらに筋力も低下している人に対して
「もっとも効果が高いトレーニングは?」と訊かれると、多くのトレーナーがスクワットというエクササイズを提案すると思います。
(その人の年齢、体力によって色々工夫はしますが)
スクワットを「最も効果的に」行うにはしっかりとしゃがみ込むこと、下までしゃがみ込むフルスクワットか、太ももが床と平行になるくらいの深さまでしゃがみ込む方が良いです。これが「効果バツグンのトレーニング方法」です。
「よし!やってみよう!」を興味を持ってくれる人は問題ありませんが、「エー?!こんなにキツイの??ダメダメ!!」と嫌がってしまう人には我々は困ってしまいます。コース料理で言えば一番美味しいメインディッシュを「食べません」と言っているようなものです。ハンバーガーで言えば「肉は要らない。パンだけでいいです」と注文するようなものなのです。
一番効果のある「深くしゃがみ込むスクワット」が嫌というひとは「これはきつい!他になんかないの?」とほぼ100㌫の確率で訊いてきますので、その場で膝を持ち上げるような膝上げ運動や、片足をまっすぐ前へ上げるような動きを代わりにお教えします。
「これなら手軽にできる!」と、質問者の方は納得した表情をされますが、そうなってくると「トレーニングの効果」というものがグッと下がります。
メインディッシュを食べないコース料理、肉のないハンバーガーを想像してみればわかりやすいと思いますが、もうほとんど料理・食べ物の形を成していません。
あえてどのくらいの効果があるかと言えば「やらないよりは良い」「何もしないでゴロゴロしているよりはマシ」という程度の効果しかありません。
手軽にできる運動はいくらでもありますが、そこに効果はありません。
効果がある運動・トレーニングは「キツイ」です。
どちらを選ぶかはその人次第です。