スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

「自分の身体の状況解説」から行動へと進めない人が考えること

このブログでなんども取り上げていますが、

フィットネスクラブという場にいると、身体に関する相談として、「自分自身の身体にについて解説」を熱心にしてくれる人は本当に多いです。

 

「このときここが痛い」

「階段を上るときに股関節が痛む」

「両手を上に挙げようとしても腹肉が固くて体が反れないの」

などなど・・・・・

 

そして次に来るのは

「何をしたらいいの?」「どうすればいいの?」

です。

 

フィットネストレーナーとしての回答は

「痛みのない範囲でやりましょう」

「できる運動・やれる動きは何かを探しましょう」

「そういった不調があるからこそ定期的に運動するようにしましょう」

というものになります。

 

ところが多くの人が、運動という行動をなかなか起こせません。

この場合、その理由となるものは(なんども書いていますが)

「運動を方法論で考えている」ということです。

 

例えば

「膝の痛み」というもので考えても、「なぜ痛むのかという」ところにたどり着くまでに調べることが色々あるのです。

・下半身に十分な筋肉量はあるのか?

・下半身の筋肉に十分な筋力が備わっているか?

・十分に膝の曲げ伸ばしができるような柔軟性はあるのか?

・日常的に脚を動かす行為をしているか

・膝の上の股関節に何か問題はないか?

・膝から下のふくらはぎや足首に問題はないか?

・どうすると痛くて、どういう時は痛くないのか

というようにチェックするべき項目やポイントはたくさんあります。

その一つ一つを分析して、実際にそれに対する運動指導をするのがパーソナルトレーナーの仕事なわけです。

こういった項目を一つ一つ見ていけば、よほどの大問題でもない限り、関節痛や不調というものは改善していきます。

 

しかし!

解説&分析ばかりする人というのはこの過程をすっ飛ばして「何が原因なのか?」を手っ取り早く知りたがります。

「原因がわかってから動こう」と考えるために、運動にとって一番重要な「習慣化」つまりできる運動をやることをやろうとしないのです。

 

 

同じように、「病的な症状」についても解説は止まらないくらいなのに、行動ができない人というのが本当にたくさんいます。

「手がしびれるんだけど・・・」

「血圧が高いんだけど・・・」

「尿酸値が高いんだけど・・・」

ハイ

次に出てくる言葉はもう想像できますよね?

「なんなんだろうね?」

「どうしてなんだろうね?」

というような「原因を知ろうとするセリフ」または

「なにすればいいんだろうねえ?」という「方法を求めるセリフ」です。

 

この場合、回答はたった一つです。

「病院で良く調べてもらってください」です。

「調べてもらった結果として血圧や尿酸値が高いんだ!」と言いたいでしょうが、それだったら医者に訊いてみてください。

「先生、私の血圧(尿酸値やその他いろいろ)が高いのはどうしてなんでしょうか?」と。

 

じつはこの質問をしていない人というのが結構多いのです。

その代わりに「先生、どうすればいいですか?」とか「何を食べればいいですか?」という質問をすることが多いでしょう。

 

「手っ取り早く答えを知りたい」

これが行動に移せない人の考え方です。

答えが出てから動こうとする、だから、答えが出るまで動けない のです。