スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

パーソナルトレーニングを時間で区切る場合に成り立つ形式とは

昨日に続けてパーソナルトレーニングというものを30分や60分という時間単位で区切りをつけることに関して考えていきます。

 

トレーニングを受ける人(お客様)にとって必要な運動メニューを行うこと、指導をすることがパーソナルトレーニングというわけですから、自然に考えれば時間単位でのサービスの提供というものは変ですね。

 

必要なもの提供するという点で考えれば外科手術等の医療行為などもパーソナルトレーニングと同様になるでしょう。

(比較対象にしては医者からすれば迷惑でしょうけれど)

その種類はどうあれ、何らかの手術を行う場合、その手術が「時間単位」で区切られ、料金が発生していくなんていうことは絶対にありえませんよね。

時には8~10時間以上のかかるもののあるし、2時間前後で終わるものもあるでしょう。

 

ポイントは、手術というものはその患者さんにとって「必要な処置」というものが行われているということです。時間はあくまでも結果であり、その処置提供に必要なだけの時間がかかってしまうということにすぎません。かといって何時間もできるわけではないという要素もあります。

 

運動やトレーニングを必要としている人にそれを提供するということも基本的には手術による価値提供と変わりはありません。

ですから、既存の30~60分で6000~10000円のパーソナルトレーニングの販売のされ方はやはりおかしなものだと言わざるを得ません。

 

時間単位でのサービス提供が成り立つものと言えば、

勉強やレクチャーといったようないわゆるセミナー系のサービスや、

リラクゼーションとしてのマッサージなどがあります。

(ヤラシイ系のものも含まれます)

 

リラックスのためのマッサージや慰安サービスであれば長い時間をかけるほど受け手が気持ちよいと感じる時間が長くなるわけですから、より長時間=より高料金という図式は成り立ちます。

授業やレクチャーもより時間を長くければ多くのことを学べるわけですから同じ構図になりますね。

この形式でパーソナルトレーニングが行われるならば、時間による区切りは成立します。

 

例えば

コンテストに出るようなボディメイク系のトレーニングをしている人や、そういった競技に参加している人が、トップクラスのボディビルダーやフィジーカーからトレーニングテクニックを教わるという形式のパーソナルトレーニングであれば「30分でいくら」「60分でいくら」が成立します。

しかし、

改めてその図式を見直してみるとそれはパーソナルトレーニングではなく、やはりレクチャーとかセミナーを1対1で受けているという方がより正しい表現になります。

 

継続的にパーソナルトレーニングを受けている人も現在は多いと思いますが、その人たちは毎回60分のセミナーをトレーナーから受けているかというと、そうではないはずです。

一人では運動ができない人にとっての運動の習慣づけやより効果的な運動を行うためにトレーナーにお金を払っているわけであって、毎回勉強をしているわけではありません。

 

パーソナルトレーナーたちが提供してるのは今日色々書いたうちの「どの形式」なんでしょうか?

そしてそれは「時間で区切れるもの」なのでしょうか?