フィットネスクラブで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

精神的な辛さは睡眠でも日光でも栄養素でも解決しない

少し前に「うつ病にエクササイズは効果なし」という記事を書きましたが、今回も久しぶりに自分の経験から「精神的な辛さ」や「うつ病」というものについて触れてみようと思い、それに関する記事を書いていきます。

 

というもの今月に入り、衝撃的な出来事が続いているからです。

 

5歳の娘を虐待死させた船戸雄大、船戸優里の両被疑者へ娘が書き残した手紙は本当に心をえぐられるかのような内容でした。

(事件の風化を防ぎたく、個人的な怒りからも実名で両被疑者の名前を記載します)

 

戦時下の日本で動物園の閉鎖が決まり、飼育されている動物たちが抹殺されなくてはならなくなった際に、自分から食べ物を取りに行くということが出来なくなった象たちが体力が低下して弱っていく中、餌をもらおうと飼育員の前で必死に芸を披露し続けたという話(映画?)がありましたが、まさにそんな健気さが悔しい気持ちにさせられる事件でした。

 

そして昨日(6月9日)は新幹線の中で見ず知らずの人に刃物で刺された人が亡くなるという事件も起きています。「秋葉原連続通り魔事件」として知られる事件から今年は10年だという新聞報道があった矢先の出来事です。

 

こうした理不尽な形式での人の死というものは必ずどこかで関係する人にとっての圧倒的な精神的ストレスとして襲い掛かります。

人によっては内科的な疾患としてその症状が現れることもありますが、メンタルに来てしまうという人もいるでしょう。個人的にはその人の方が多いかと思います。

もっと言えば、

内臓系が強い人は精神的に弱めであり、精神面が強い人は内臓系が弱いというのが当てはまるのではないかと思います(勝手な想像ですが)。

 

人やペットの死などに限らず、多くの人が悩まされている「精神的な不安定感」や「うつ」というものに対して、

うつにはこれが利く!

こんなことをすると精神的に安定する!

という様々な情報が飛び交っています。

 

マインドフルネスもそうですし、適度なエクササイズはうつに効く、などという情報はネットでは頻繁に目にします。

 

少し栄養について学んだトレーナーなどは

(学んだといっても専門家を自称する人の話をうのみにしているだけですが)

講習会等で得意げに「精神疾患には〇〇がバツグンに効果を発揮する」などと得意げに話をします。

 

私が実際に講習会で聞いたのは

うつ等の精神的不安定はセロトニンという脳内物質が分泌されなくなることで起こる。セロトニンの原料となるのはメラトニンという概日リズム(体内時計)を司るホルモンなのでメラトニンが分泌されるように日光(特に朝日)を浴びると良いというものです。

 

また

そのセロトニンの分泌に密接に関係するのはマグネシウムという栄養素なのでそれを背局的に摂取することが良いという話も聞きましたし、トリプトファンという必須アミノ酸セロトニンの原料となるものなのでそれを含んだ食品としてバナナもおすすめだというような話も聞きました。

(有名になった脳科学者の中野信子さんもラジオ等でそんなことを話しています)

 

実際にうつ症状に悩まされた私の経験からすると、

「そんな簡単なものじゃない!」

と言いたくなります。

 

辛いとき、というのは本当に「何をしてもダメ」なのです。

 

薬(精神薬)などに頼ることは体にむしろ有害などいうことは私は知っていたため、薬は飲みませんでしたし、同じことで悩んでいる人にも薬だけは飲まないで欲しいし、すぐに使用を止めて欲しいと思いますが、

 

じゃあ

バナナを食べれば気持ちが落ち着くのか?

マグネシウムを摂取したらすぐに良くなるのか?

日の光を浴びるようにすれば回復するのか?

というと、そんなことは無いというのが現実です。

(上記3つを私は全て試してみました)

 

そもそも「精神疾患に有効なものはこれだ」とお話をする人の多くが精神的に辛い状態になって悩まされたことがないということが言えるかと思います。

筋トレをまともにしたことがない整形外科医が膝の痛みを抱える患者さんに「足腰の筋肉をつけると良い」とアドバイスをして、

そのアドバイスを受けた人が「少しトレーニングをすれば簡単に筋肉がつく」と思ってフィットネスクラブに入会するもののトレーニングが上手くいかずに長いこと痛みに悩むということに似ています。

 

本当に理論だけまくしたてるのはやめてもらいたいと思います。

 

このブログで過去にも書いていますが、

精神的な辛さを和らげるには、まず「話すこと」です。

 

仮に気持ちをもとの状態に戻してくれるような根本的なできごとが起これば辛さは一気に解消しますが、それは死んでしまった人が生き返るとか、自分にとっての精神的苦痛の元になっている人(会社の上司とか)が異動などでその場からいなくなってくれることや、宝くじが当たってお金の悩みから解放されるといったもので、現実に起こることは極めてまれだし、不可能だと言ってもいいでしょう。

 

何度も同じ話をしてもいいから

徹底的に話して話して話しまくることが自分を落ち着かせてくれます。

 

栄養だの日光だのエクササイズだの睡眠だのはそれがすんでからの話です。

 

精神的に辛くなったら、何度も話を聞いてくれる人や場所、サービスを探しましょう。ネット検索で安易なサプリメント等に引っかからないで欲しいです。