スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

パーソナルトレーナーの今後とは

更新がかなり、本当にかなりの間滞っておりましたが

改めてパーソナルトレーナーの今後というものを考えてみましょう。

 

2019年現在はまさにパーソナルトレーナーブームという状態が続いており、パーソナルトレーニングという言葉はおろか、フィットネスという言葉でネット検索を掛けてもパーソナルジムがヒットするほどの状態です。

その背景にあるのは「ベストボディ」から始まった、いわゆる「カッコイイ体コンテスト系のイベント」の人気ぶりが続いていることが挙げられます。

特にボディビルとまではいかない(と言っても事実上同じものですけど)フィジークという競技がブームになっていますね。

 

まさにスポーツと同様で、コンテスト(競技)そのものに人気が出て「自分でもやってみたい」という人が増えれば、それだけそれを教える人のニーズも生まれるし、それ自体がビジネスになっていくことも自然です。

ブームはいつかは過ぎ去ってしまうものですから、どこかのタイミングでフィジークブームもピークアウトしてしまうことも考えられますが、一時期的な熱は冷めても野球やサッカー、ゴルフやテニスなどと同様に「定着」してくれれば指導者としてのトレーナーも職業として成り立ち続けていくことになると思います。

カーヴィーダンスもロングブレスもデュークウォーキングもかつてほどの勢いは無いものの、細々とやっていけているようです。

 

加えて、エニィタイムフィットネスなどの24時間ジムの出店も続いていることから、今後フィットネスクラブというものは風呂からプールまである総合型から、一つのジャンルに特化した専門型、病院で言えば個人経営のクリニックのように小型化していくことは確実だと考えられます。

 

自分でジムを開いてしまえば、どこかの大型フィットネスクラブと業務委託契約をしてかってに取られる中間マージンに悩むこともありませんから今後は「トレーナー一人が一つのジムを持つ」という形が定着してくることになるだろうと考えられます。

 

反対に雲行きが怪しくなってくるのはもちろん総合型クラブ(大型クラブ)やかつてうまく稼ぐことができたトレーナーたちがブームに先駆けてオープンしたパーソナルジムです。

以前の記事でも触れましたが、自身のジム経営のための外貨獲得として講師業に忙しく飛び回っている代表者も徐々にその場を失いつつあります。

 

食い扶持に困った先輩トレーナーたちがとる行動は、、、やはりヒヨコ食いですね。パーソナルトレーナーをサポートするという名目のもとに情報弱者ビジネスを展開していくことになるわけで、現在もそれが続いていますが、フィジークブームと共に排出されるパーソナルトレーナーたちがその餌食になってしまうことが大いに考えられます。

パーソナルトレーナーたちの今後とは(業務委託契約が生み出した業界の問題)

昨日の続きです。

 

現実に突き落とされたパーソナルトレーナーたちは

「自分の収入確保」のために必死になりました。

シンプルに「お客さんを捕まえてリピーターになってもらうこと」ができれば問題は解決されるのですが、それほど簡単にお客さんを取れるわけではありません。

仮に捕まえることができたとしても数人程度では収入としては微々たるものですし、お客さんがフロントで支払うパーソナルトレーニング1時間6000円という金額の2~5割はフィットネスクラブが持っていってしまうため、お客さん一人の単価(実入り)は3000円~4800円にとどまります。

当然、たくさんお客さんを取らなければやっていけませんので、ありとあらゆる手段を考えて収入を増やそうとします。

 

その中で手っ取り早い方法が「マスタートレーナー」つまりトレーナーを目指すヒヨコ相手にあたかも「自分は売れている実績のあるトレーナーだ」という雰囲気を出して講師としてお金を徴収するというものです。

私から言わせればこんなのは詐欺でありインチキそのものです。

お客さんを捕まえることができない半面、トレーニングに関する知識や人の体に関する知識は人よりも先に勉強していますから何も知らないヒヨコ相手ならその知識がそのまま売り物になるわけです。

このトレーナー同士、同業者相手にお金を取る形式やセミナーを開催して参加費を払わせるというのは本当に多くのパーソナルトレーナーが行っている仕事の一つですが、本業のパーソナルトレーニングで充分な売上が立っていないためにそういった講師業をやっていることが実態であることが大半です。

 

フィットネス業界に溢れている無数の資格やほぼ毎日のようにどこかで開催されている勉強会、セミナーなどは稼げていないトレーナーたちの貴重なキャッシュポイントであり、なおかつ「私は売れているトレーナーで、常に最新のトレーニング情報も仕入れている優秀な人物なのさ」という雰囲気も醸し出せる都合のよい隠れ蓑になっています。

全日本プロレスの従業員であった澤木一貴さんなどはその典型で、フレックスクッションなどのエクササイズ器具や、ファンクショナルトレーニングなどの講師業が本職になっています。以前は「アディダスパフォーマンストレーニング」のマスタートレーナーとして講師をしていたと思ったら現在ではアディダスはどこへいったのかというほどの鞍替えぶりはある意味すばらしさを感じます。

 

この他にも活動する店舗を増やして収入をあげようと3店舗4店舗と複数のフィットネスクラブで活動するトレーナーや、もっと高度な知識や技術があれば稼げるようになると信じて資格のどツボにハマっていくトレーナー、すでに売れているトレーナーにすり寄って媚を売ることで仕事をもらい、まるでコバンザメのように次から次へと強いものの下につくことを繰り返していくトレーナーも出てきました。

アスリートエールという会社の他数社の役員を務めている(らしい)

森実利(もりみとし)というトレーナーもまさにコバンザメのような世渡り上手ぶりで今のポジションにいます。

 

このように業務委託契約が生み出したパーソナルトレーナーは多くの犠牲者、被害者を生み出しました。現在それなりの地位を築いている(と考えられる)トレーナーたちはそういった多くの犠牲者を生み出し続けることで生計を立てています。

しかし、もはやそれをやめることはできない状況になっているのが現状なのでその構図はこれからも続いていくことになるでしょう。

 

つづく

パーソナルトレーナーたちの今後とは(業務委託契約とパーソナルトレーナー養成ブーム)

本日もパーソナルトレーナーという仕事の今後について

考えるにあたり、過去を振り返っていきます。

 

業務委託契約という人件費0円で人をこき使える利益が生まれる画期的な「雇用形態らしきもの」を発明したフィットネス業界はその仕組をより入念に練り込む一方で、それをどんどん広めようと精力的に動き出します。

正社員よりも時給900円前後のアルバイトスタッフを積極的に雇用して下げに下げている人件費を更に下げることができ、その上店舗へ収入も入る業務委託契約を活用しない手は無いですからね。

 

またたく間にフィットネス業界の求人誌やジョブサイトなどは

パーソナルトレーナー養成コースや認定資格講座の案内で埋め尽くされるほどになりました。ACSMやNATA,NSCAなど米国に本部があるトレーナー団体の認定資格を学ばせるものから、FNC、JHCA、日本コアコンディショニング協会など何が何だか分からない団体がどんどん現れて資格を発行するようになりました。その現象は現在も続いています。

それに遅れるようにピラティスとヨガの認定資格養成コースも雨後の竹の子のように後から現れてくることになります。

 

フィットネス業界の詐欺まがいの(というか詐欺そのものの)構図である

新しいエクササイズ器具がどこからともなく登場→すでにその器具のマスタートレーナーがいる→マスタートレーナーがその使い方を何も知らないヒヨコに教えて、あたかも「この資格を取ればあなたの仕事が増えて収入アップする」と思わせて認定資格を取らせてお金を搾り取っていく。

というねずみ講のような仕組みはこの時に生まれたと私は考えています。

 

コメンテーターとしてメディアにちょいちょい出演している田中ウルヴェ京さんもかつてはフィットネス業界紙の「NEXT」で「運動経験があまりない主婦でも今ではピラティストレーナーとして活躍し、テニスのジュニア選手のコアトレーニングを担当しているケースもある。その選手が彼女を選んだ理由は”お母さんみたいに教えてくれるから”ということだから誰でも何か人から必要とされる要素はあるはず」などとコラムに書いていて、ピラティストレーナーの資格を取ることをおすすめしていました。

(コラムを写真に撮っておいたんですが、消去してしまいました)

 

パーソナルトレーナーという仕事は素晴らしい仕事だ

やり方によっては人の倍は稼ぐことができる

日本は健康ブームが続いていくので絶対に必要とされる仕事になる

サラリーマンではなくプロの技術者として働けるのでカッコいいよ

などなど、「0円で人を働かせることができる契約」という部分には触れられることなく夢ばかりが強調され、それに夢中になってしまった何も知らない愚か者たちが資格取得に夢中になってしまいます。私もそのうちの一人です。

 

私の感覚では2003年頃からの約5年間ほどの期間だと思いますが、その時期はそうやって夢を見させられて、わけのわからないトレーニング団体の資格を取得したパーソナルトレーナーたちがフィットネスクラブに入って活動するようになった年代です。

 

同時にフィットネス業界では全国各地で新店舗の出店ラッシュが続きました。それに加えて同時にフィットネスクラブの会費の価格低下、値下げ競争も一気に進んでしまいました。かつては富裕層のみが通うラグジュアリー施設だったフィットネスクラブが月会費1万円前後で誰にでも利用できるようになり、正規の会員よりも安い値段で利用できる「平日利用会員」や「ナイト会員」などの種類もどんどん生まれました。

パーソナルトレーナーにとっては活動の場が多くできたというチャンスでもあるのですが、当たり前ですが現実はやはり厳しいものでした。

 

1回1時間6000円という料金でトレーニングを受け、それを定期的に行うというパーソナルトレーニングの仕組みは、安さを強調する広告を見て入会した利用者からは「高すぎる金額だ」というイメージが先行します。今では当たり前の(根本的には異常ですが)料金体系もその認識が定着していない段階では受け入れてもらえず、また当時はまだパーソナルトレーニングという言葉も全く通じない時期です。

それに加えて、トレーニングの理論や知識を真面目に勉強してきたトレーナー達は「その知識をどうやって売り物にするか」などということを全く考えてこなかったわけですし、施設側がそういったこと(お客さんがパーソナルトレーニングを購入するサポート)をやってくれるのだろうと漠然と考えていました。

 

フィットネスクラブのジムエリアに立ってお客様と話をして、そこからどうにかパーソナルトレーニングを受けてもらえないかと誘導しようとしますが、トレーニングアドバイスや指導を無料でやってあげてしまうことで終了してしまうことが大半でなかなかお客さんを捕まえることができません。

むしろ知識も技術もないけど前職が営業職で口八丁な”トレーナーみたいなヤツ”の方がうまくお客さんを獲得していきます。

 

夢を見たトレーナーたちは一気にどん底に突き落とされ、悩み苦しむことになりました。

 

つづく

パーソナルトレーナーたちの今後とは(人気パーソナルトレーナーの登場と業務委託契約)

昨日の内容を続けます。

 

フィットネスクラブにおいてパーソナルトレーニングというサービスが登場するとそこで働くスタッフが「パーソナルトレーナー」として活動するようになります。

そうすると当然のように人気者になるスタッフが出てきてお客様が集中するようになります。

 

月に50万円から100万円という売上をあげるトレーナーが出てきます。

女性のボディメイクトレーニング指導の元祖と言っても良い尾関紀輝(おぜきとしあき)氏は嘘か本当か、一日に60分のパーソナルトレーニングを10本、月に300セッションのトレーニング指導を行っていたと自身のウェブサイトに記載していました。

(ここについて掘り下げて考えてもいいですが止めておきます)

 

技術や知識があるということもありますがそれ以上に、そこで働くスタッフとして、お客様からの印象に支えられている部分が非常に大きいのではないかと、当時を振り返ると改めて思います。

ホストのような見た目のカッコよさということも多少なりともあるでしょう。そして特に何も考えることがない業界人や施設管理者たちはパーソナルトレーニングをまるでマッサージのように「30分でいくら、60分でいくら」という時間単位での販売形式で売り出します。

(この形式は明らかにまちがいだと今でも私は考えています)

 

今でも30分3000円、60分6000円が

パーソナルトレーニングの料金の相場ですが、人気のトレーナーにはその単位のお金が一気に集中することになります。

実際は各フィットネスクラブにいる人気スタッフへ

ファンが支払ってくれた支援料に近い形式で、

同じ施設で活動する他のトレーナーたちに同様の金額(売上)が発生しているわけでないのですが、頭が悪い施設管理者やフィットネス本社で働く頭が悪い人たちは「パーソナルトレーニングというものが有料サービスとして売り出せる」と勘違いして正式に(といっても実際の販売方法や宣伝媒体は子供にも伝わらないレベル)パーソナルトレーニングを販売し始めます。

他店ではどんなことをやっているかを観察して、まるでアジアのどこかの国のようにモノマネすることが得意なフィットネス業界人は、一部の人気者に集中している売上金額を見て「パーソナルトレーニングはこんなに儲かるのか」と勘違いをして、「うちでもやろう!」と安直に同じことを始めてしまいます。

 

ところが実際には期待するほどの売上が上がるはずもなく、パーソナルトレーニングの販売よりもより多くの会員数を確保することのほうが大事なことに気が付き、パーソナルトレーニングの販売はますます雑な扱いになっていきます。今でも手書きの予約台帳で予約を取っているクラブのあるくらい、その傾向は残っています。

ところが、頭の悪いはずのフィットネス業界人がなぜかこの時に頭を働かせ(悪知恵)を働かせ、たとえ少ない売上でも施設が儲かる仕組みを思いつきます。

 

それが「業務委託契約」です。

 

個人を一事業主としてパーソナルトレーニングという業務を委託する形式です。

この形式であれば、従業員として雇用しているわけではないので各保険料や手当て、交通費等を払う必要はありませんし、何しろ給料を払う必要はありません。

トレーナーが稼ぐ金額の30~50%を施設へ払ってもらう形式で契約し、残りの金額を委託料として払い、それをトレーナーの収入にしてもらえば、たとえ売上が少ないトレーナーであっても施設へわずかながらお金が入ります。

人件費0円で利益が生まれるこの仕組はフィットネス業界が思いついた(他からパクってきたのだと思いますが)業界内最大の発明です。

 

この仕組は人気トレーナーからは歓迎されました。

それまでは正規雇用の従業員だった人気トレーナーはどれだけ売上を上げても収入は固定給です。業務委託契約であれば支配人などへ出世しなければ得られない額(あるいはそれ以上)のお金を稼ぐことができますし、従業員ではなくなりますから、自分の好きな時間に仕事をして休みとるもの自由、サラリーマンとしての縛りから開放されるまさにいい事ずくめの働き方です。

 

現在でも多くのフィットネスクラブで働くパーソナルトレーナーはこの業務委託契約で働いていますし、悪知恵の働くフィットネス本社の人たちは、「ジムに立っている時間はアルバイト契約」、「レッスンやパーソナルトレーニングをしている時間はその時だけ業務委託契約にする」というなんとも狡っ辛い手法で人件費をできるだけ安く抑えることに余念がありません。

パーソナルトレーナーたちの今後とは(日本におけるパーソナルトレーニングの起源)

2019年に入ったというのにそれらしい記事を

書いていませんでしたので、この辺りで

パーソナルトレーナーとして活躍する人たちの今後というものを考えていこうと思います。

といっても名だたる経済学者やアナリストたちが予測する世界情勢や世の中の動きが実際のそれとは異なっていることが多いように、はっきりした未来予言などは到底できません。

かなり前にこのブログでソフトバンクのペッパーがフィットネスクラブのフロントに立つのではないかという記事を書いたのですが、各業界でもペッパー自体が相手にされない状況になっているのが現実です。

 

パーソナルトレーナーの今後を考えるにあたって

日本のフィットネスクラブ、フィットネス業界におけるパーソナルトレーナー(パーソナルトレーニング)の始まりや、そこから現在までの流れをおさらいしてみます。

 

まず、今やその数が無数にあるフィットネスクラブやジムですが、その始まりはお金持ちの人たちのみが通う贅沢施設の一つでした。トレーニングマシンや器具を置いたジムはもちろん、プールにスタジオ、スカッシュコートに入浴施設まで何でもあったのがフィットネスクラブです。

入会金だけで100万単位、会費も月ではなく年会費として数百万のお金がかかるものでした。実際にダウンタウン松本人志などが通うフィットネスクラブというのは今でもそのくらいの料金になっていると思います。

 

そんな中で、運動する際にトレーナーを付けてマンツーマンで教えてもらう形式のサービスが始まります。と言っても「パーソナルトレーニング」という正式な形態ではなく、筋トレや運動に詳しいスタッフがお客さんに付きっきりで教えてあげたりするものだったり、スタジオプログラムを担当するインストラクターが自身のレッスンに参加するファンを相手に個別に教えてあげるといった程度だったと推測します。

(実際にその場を見ているわけでないので)

 

フィットネスというものが徐々に日本に広まるに連れて海外(主にアメリカ)では、プロアスリートがトレーニング時はトレーナーを付けてメニューを組んだりトレーニングプランを考えた上で運動をするという形式のサービスがあり、それが「トレーナー」という仕事として成り立っているという情報が入るようになります。

 

何かにつけて欧米(実際はアメリカのみ)が好きな日本のフィットネス業界は「この流れが今後は主流になる」または「トレーニング先進国のアメリカのやってることは間違いない」という今でも繰り返しているバカの一つ覚えのような発想で、トレーニング時にはトレーナーを付ける、パーソナルトレーニングというサービスを導入していくようになります。

 

しかし、一般的なフィットネスクラブにパーソナルトレーニングというものが浸透するまでには非常に時間がかかり、私の感覚では15年はかかったと思います。

パーソナルトレーニングというサービス、パーソナルトレーナーという仕事を早くから日本に導入したのは野球の清原和博の肉体改造を行ったケビン山崎が代表であるトータルワークアウトというジムでした。

コナミやセントラル、ルネサンスティップネスといった大手クラブや地方各地にある大型フィットネスクラブがパーソナルトレーニングを導入するのはそれからずっと後のことで、サービスの提供側にあたるパーソナルトレーナーとそれを受けるお客様の両方にとってスムーズに事が進んでいく仕組みが整えられたのは本当にここ3~4年くらいの話です。

 

パーソナルトレーニングパーソナルトレーナーというものを一般人でもわかるくらいの言葉として定着させたのは、紛れもなくライザップです。

それまで大手のフィットネスクラブはいったい何をしていたんだろと今でも思います。

氷嚢は既成品よりも手作りの方が便利。

遅くなりましたが新年明けましておめでとうございます。

2019年は飛び飛びのブログ更新を如何に定期的にできるかが目標です。

 

前回のブログ記事ではスポーツショップで販売されている氷嚢
が家庭では思いの外、使い勝手が悪いということをお話ししました。

それよりも簡単に安い値段でできる
家庭用氷嚢の作り方をご紹介します。

まずは「氷」です。
氷嚢の中に入れる氷をどうするかということですね。

これはシンプルで、
「できるだけ小粒な氷」を用意することです。
家庭用冷蔵庫に入っているアイストレーや

自動で作られる氷は単純に大きいので
痛いところを冷やす為のものとしては不便なんですね。
さらにその形が四角形をしているので、袋に詰めるとごろごろしますし
角の部分のみが体に触れる程度で
冷やせる面積が極端に小さかったりすることも難点です。


便利なのは100円ショップで販売されている製氷皿で作った氷です。
小さい子供向けにミッキーマウスの形をした
トレーやハート型のトレーなど「丸っこくて小さな氷」を作るトレーがたくさん販売されています。

なかには
(私の記憶だとセリアという100円ショップです)
緩衝材として使われる「プチプチ」の形をした
小さくて丸いつぶつぶの氷を作るトレーもありますし赤ちゃんの離乳食用を作るための
小さなキューブ状になっているトレーもありますね。

自宅でアイシングをするためには
そういったトレーで作る氷が便利ですし
3個~5個くらい買えば量的にも十分でしかも数百円で済みます。

アイシング用の氷は
100円ショップの子供用氷トレーで作りましょう!

 

そして次にその氷を入れる袋です。

 

日常生活で体のどこかが痛くなり、
アイシングをするという時に多くの人がやってしまいがちなのは「レジ袋」や
「ビニール袋」に氷を入れることです。

一般家庭でとっさに使える袋というとそういったものくらいしかないという現実も
あるかと思いますが、レジ袋などはアイシングに使う場合、結構使い勝手が悪いのです。

袋の大きさがバラバラですし、氷を入れて袋をきつく縛ったとしても
どうしても中身が溶けて水が染み出してきます。
幹部にフィットする形に合わせることも難しく
思いのほか、袋が破れやすかったりもしますね。

そこで便利なのが「ジップロック形式の袋」です。
肉や魚の保存に便利なチャックがついた袋ですね。
コンビニで売られているビタミン剤やスーパーなどで売られている塩なども
最近ではチャック式の袋で販売されています。

アイシングにはこちらのタイプの袋が非常に便利です。
袋の口を閉じるのが簡単で、中身が漏れ出すことはないですし
形も四角形ですから体に痛みを感じる部分の大半にフィットします。
上記した「小さな氷」であれば大量に入りますし、均等にならせば
きれいな形のアイスバッグができます。

ジップロック形式の袋を3枚程度でいいので
自宅に常備しておきましょう。
どこかを痛めたときに便利なアイスバッグになります。

氷嚢って意外と不便?

気がつけば1ヶ月以上の未更新でした😅

大変反省しています、、、、。


これまで何回か痛いところを冷やすということなら湿布を貼るよりも患部にクリームを刷り込んだ方が熱を冷ます効果があることをお話ししました。


しかし、直接的に冷やすという行為をした方が効果的な場合もあります。
丸一日外を歩き回っていたとか、
ずっと立ちっぱなしだったという日は
負担が掛かっていたふくらはぎや膝を冷やす方がいいと言えます。


効果的なアイシングの方法として
氷嚢(氷嚢)をお持ちだという方も多いかと思います。

 

この氷嚢について改めて考えてみましょう。


薬局やスポーツ用品店でも
テーピングなどといった商品と同じ売り場に氷嚢が置かれていますね。


確かに氷嚢は良い器具なのですが、実際に使ってみるとその使用法が難しいと感じることも多いです。


例えば中に入れる氷ですね。
冷凍庫に水を入れたプラスチックケースを入れることで氷を作ることが一般的ですが、そのようにしてできた氷は四角い形をしていることが多いのです。


四角い氷を氷嚢に入れると角ばってしまって
身体にその冷たい部分を密着されることにテクニックが必要になります。
痛みや熱感を感じる身体の部分にフィットさせるために専用のゴムバンドなどが必要だったりもしますね。


氷嚢に氷を入れてさらに水を加えるやり方も良いのですがそうすると今度は氷がすぐに溶けてしまい、氷嚢自体の温度がすぐに上がっていきます。


そして氷嚢自体が少し厚めの布で作られていますから患部がアイシングされる頃には中の氷がほとんど溶けているため

またすぐに新しい氷に入れ替える必要があります。


このように見直してみると
氷嚢を使いこなすにはそれなりの技術が必要だということが分かります。


もっと簡単に、それほど手間がかからずにできるお手製氷嚢の作り方がありますので次回はそれをお伝えします。