スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

シンプルに考える睡眠の必要性

新型コロナウイルスの影響が止まることを知らない状況です。

こんな状態になるなんて誰も想像しなかったでしょう。

 

「自粛要請が出てるけど、かかる時はかかるからしょうがない」などと外に遊びに出てきた繫華街で顔出しでインタビューに答える20代の女性もいるようですが、それならいざ感染しても一切の医療機関を受診せず、自分の力でどうにかしてほしいと思います。

 

新型コロナウイルスに限らず、風邪でもインフルエンザでも

対処は大きく分けて二つ、「予防するか、治療するか」ですね。

インフルエンザについては治療法がある程度確立されているので、罹ってしまっても何とかなることがイメージできますが、新型コロナウイルスは約8割の人には症状が出ないことがわかっていても深刻な状態になってしまう人もいて、残りの2割に該当してしまうかもという恐怖と、自分は大丈夫だろうという楽観の二つが入り混じっているのが現在の日本(主に東京)ではないかと思います。

 

さて、予防法としてみんなが群がっているのがマスクですが、実際は予防というよりも電車やそのほか、人が集まる場所でくしゃみや咳をしても誤解を招かないようにというイメージ作戦として利用しているように感じます。

 

根本的な予防はやはり免疫ということになり、その場合どうしても必要になるのが睡眠ではないかと思います。

なかには「寝なくても大丈夫」とか「短時間睡眠でも大丈夫」といった意見があり、実際に睡眠時間というものは個人差が大きいため

「どのくらいの時間を寝るのが良いのか」というのは統計的なデータ(〇時間寝る人たちは〇時間の人に比べて長生きだなど)で語られることばかりで、直接的な判断は誰もができていないのが現状です。

 

一般的に睡眠時間のみに着目すれば、7~8時間が良いとされていますが

科学的でもなくシンプルに考えればそのくらいの時間は必要だろうということは自然に推測できます。

というのも、一般的に人間が朝起きてから積極的に活動する日中の時間というのはおおよそ8時間くらいだからです。

個人差はありますが、早い人で朝5時、遅い人でも9時前後に目を覚まし、そこから体を活動モードにして仕事などハキハキと動ける状態になるまで1時間はかかるでしょう。当然、仕事の時間や日中の活動を終えて夜も何かする場合もありますが、どこかのタイミングで食事や昼寝などの休憩タイムは取るはずです。

つまり多くの人が最も活動的になるのは9時~15時、または10時~18時くらいになるはずです。

この時間は身体が起きていて、神経も敏感になり、脳が活発になります。

身体を動かすため筋肉も活動しますから、「その時間分の休み時間」をどこかで作らないとプラスマイナスゼロにすることができません。

人間が(多くの人)が最も活動的でいられる時間が7~8時間であり、それを超えると過度の疲労がたまります。そして「その動いた分」を帳消しにする「動かない分」を意図的に設けないと疲労が返済されないままになります。

睡眠負債などと最近は表現しますが、長時間労働に見合った休む時間として一定時間の寝る時間は必要になるということは自然に理解できます。

 

身体、または脳などを活動させた分だけの休む時間が必要で、それが7~8時間というものになるのだと思います。

冷静に、新型コロナウイルスについて、確認してみます。

2020年はオリンピックの年!

賛否両論あれど、開催されてしまえばそれなりに盛り上がるはずだし、

でも大会終了後の経済の落ち込みが不安、、、なんて考えてましたが

一気にそれどころじゃない雰囲気になってしまいました。

 

ここで新型コロナウイルスについてはっきりしていることをおさらいしてみたいと思います。

一つ一つ確認することで、対処法が見えてきたりもするからです。

 

 

新型コロナウイルスについてわかっていること

 

①治療方法が(2020年2月29日時点で)無い

新型コロナウイルスが恐れられている最大の要因は「治療方法が無いこと」または「対応する薬が現時点で無いこと」にあります。インフルエンザも怖いですがタミフルなどの薬や予防接種、ワクチンなども既にあります。新型コロナウイルスは「新型」ですので、新型の対抗策が開発されないと対応できないわけですね。

HIVの薬を使用してみたところ症状が改善した」という報告もありますが、あくまでも「試してみただけ」ですから意味の無い報道であると言わざるを得ません。

アビガンなど薬についてもそれが新型コロナウイルスに対して応用可能なものであるのかの研究が始まったばかりという段階です。

 

②肺炎

次に重要なのが「肺炎になる」ということです。

漠然とですが、罹患してしまうとほとんどに人が重篤症状に悩まされるようになり、場合によっては死の危険にさらされるような恐怖感を感じてしまいますが、それは偏ったイメージです。

直接的にガス交換を行っている肺に炎症が起こると、生命維持の基本である「呼吸」という行為に影響がでます。

体力がある青壮年であればまだしも、高齢者の場合は重症化して呼吸ができなくなり死に至るという可能性が生じてきます。実際に亡くなった方もおられますがその方々はやはり高齢の方、または糖尿病などの代謝系疾患を持っている方だそうです。

 

 

「特効薬が無く、罹患してしまうと非常に厄介な肺炎という症状がでてしまう」これが新型コロナウイルスの問題の8割ほどを占めていると個人的には考えています。

我々が新型コロナウイルスを恐れる理由のもっとも大きな部分は「死の恐怖」ですが、実際に罹患してしまった人にはどんな措置や治療行為が行われているのか、ということは全くと言っていいほど報道がなされません。

 

基本に治療法が無いわけですから、行われているのは「対処療法」

つまりウイルス感染によって発症する症状によって体力が無くならないようにその苦しみを和らげる行為がなされているわけです。

なんとも情けないですが、症状が落ち着き、回復してくるまで、おとなしく寝ているということです。

 

 

③感染経路は現在わかっている時点で3つ&騒ぎになっているのは「エアロゾル感染」であること

経路は飛沫感染接触感染、エアロゾル感染です。

飛沫感染:濃厚接触と表現されるものがこれ。既存感染者の咳やくしゃみのしぶきに触れることで感染するタイプ。

接触感染:ウイルスに汚染された物に触れる、環境に接することによる感染。

エアロゾル感染:これが一番複雑で、名前の印象から空気感染だと感じてしまいますが正確には違うようですね。エアロゾルとは「気体中に浮遊している粒子」だそうです。ますます空気感染と同じようなイメージしか湧いてきませんが、かなりはしょって要約すると、「間接的な飛沫感染」だと理解すればいいと思います。

ウイルスが含まれた細かなミストのようなものが漂っているところに一定時間滞在することで感染してしまう、ウイルスを吸ってしまうということですね。

感染拡大防止のため、政府は各学校に休校要請を出し、多くの人が密閉された空間に集まって同じ時間を共有する種類のイベントを中止することも民間へお願いしています。それによって音楽やスポーツイベント、展示会等のイベントや催し物のほとんどが中止になりました。

ですから、空間を密閉させないように窓を開けるなどして積極的に換気をすることがエアロゾル感染予防には有効なようです。

 

 

④マスクについての理解

そしてもはや異常事態といっていいほどの「マスク」についてです。

上記のエアロゾル感染というものを知ると、マスクは「ミストを吸い込まないためには有効」だと思ってしまいますが、マスクが最も効果を発揮するのは「既に病気になってしまった人が他の人へうつさないようにするため」です。

まだ罹患していない人が「ウイルスを吸い込まないように」と思ってマスクを着用する場合は、「口と鼻を完全にマスクで覆い隠して隙間が無いように密着させる」必要があります。その状態を作ることの方が難しいんですね。

仮に完璧マスクで口と鼻の粘膜を覆ったとしても、目(まぶたのうらなど)の粘膜がむき出しになっていてはそこにウイルスが触れてしまう危険性もあります。

ですから「予防」として有効な手段と呼べるのは、しっかりと睡眠をとって疲労をためないことや栄養素タップリの食事をすること、湯船に浸かることなど、とにかく自分の免疫力を高めることになります。

 

なんとも頼りないものですが、マスクをしていることに安心せず、手洗いうがい(あとできれば目洗いも)をして、空間を密閉させないようにすることといった原始的方法に頼るしかないのが現実です。

 

そしてその現実が現時点での最も有効な個人レベルでできる対応策です。

オリンピックの盛り上がりとその後の引き潮に注意したい2020年

2020年明けましておめでとうございます。

といっても、昨年末から今年は例年以上に「年末年始感」というものを感じない年末年始でした。私の周囲でも同様のことを実感される方が多かったですから、今まで以上の普通の一日としての元日を過ごしている人も多いのではと思います。

 

今年はいよいよ東京オリンピックがやってきます。

フィットネス業界人たちが言っていた言葉が果たして本当なのかがわかる年ですね。業界人たちは口をそろえて「オリンピックに向けてスポーツや運動への関心が高まり、フィットネスクラブの利用者も増えるだろう」ということを常々言っていました。(なんとも短絡的な発想ですね)

しかし、オリンピックに関する一連のゴタゴタもあってか、東京都どころか日本全体でオリンピックがやってくるワクワク感などを感じることが思いのほか少なく、2020年元旦である本日もその期待感は薄いものであるように感じます。

とは言え、サッカーや今年のラグビーのように世界大会が開催されるとなれば盛り上がることは確実ですが、それは「実際に大会が始まってから」です。

オリンピックも然りで、実際に開会式が行われて競技が行われるようになって初めて多くの人が目を向けだすようになるのではないかと思います。

 

加えて重要な要素が選手たちの活躍です。

 

特に南アフリカ大会の時のサッカーワールドカップでは、開催前はほとんどの日本国民が代表選手たちの活躍に期待していませんでしたが、予想に反して彼らが活躍すると、帰ってくる時には成田空港での見事な手のひら返しの大歓迎で迎えるということがありました。ラグビーワールドカップでも同様の現象といっていいような現象が起こりましたね。それまでラグビーなんてまともに見たこともなかった人が視線を向けるようになりました。

 

実際に大会が始まり、尚且つ選手たちが活躍をする

という2点が合わさることで初めてスポーツニーズというのか、運動への関心というものが高まるのではないかと思います。

「開催+活躍=フィットネス利用者数増加」ということですね。

選手たちの活躍に影響を受けた人(年齢を問わず)が何らかのスポーツをかじってみるようになり、それと共にトレーニング方法にも関心を持ってフィットネスを実践するようになる、というのがフィットネス業界の予想であり、願いでもあるようです。

 

しかし、熱するのも早ければ冷めるもの早いというのが日本人の特徴でもあります。

 

特にラグビーワールドカップでは顕著でしたが、日本チームの敗退が決まると食い入るように見入っていた人たちが一斉に大会から視線を外していく様が見られました。大会としてはこれからいよいよ準決勝から決勝へ、オールブラックスなど素人でも名前くらいうっすら聞いたことがあるチームや強豪国の試合が見られるというまさに一番おいしいところであるはずなのに、です。

 

同じことが今年のオリンピックでも起こると思われますし、終わった後の余韻の無さはきっと半端ではないものがあるでしょう。

 

このように考えれば「オリンピック特需」としてフィットネスに客数が増えるということはあっても非常に限定的で、一過性ですぐに飽きられてしまうものであり、そもそも特需と呼るような会員数アップなど起こらないんじゃないかとも思えます。

 

オリンピックがどうなるか

そこから派生して特需は起こるのか

特需がどの程度持続するのか

 

実際に目で見て確認してみたい2020年です。

ホスファチジルセリンを使用してみた個人的な感想

つい先日ですが、このブログの連動ツイッターにアップしたホスファチジルセリンというサプリメントが多くの方からいいねをいただく、いわゆる「バズる」という現象が起こりました(と言っても小規模ですが)。

理由は、私がそのサプリを知るきっかけとなったメルマガを発行されており、そして今や時の人になっている山本義徳さん(知らない方はお名前をネット検索すればすぐにわかります)が私のツイートを見つけてくださったことにあります。

 

プロテイン、BCAA、HMB NO系サプリ、脂肪燃焼系サプリなど本当にサプリメントの種類は多岐に渡りますが、実際に使ってみて効果があるのかどうか自分でもわからないというトレーナーは実は結構な数が要るのではないかと思います。

プロテインを大量に飲んでもなかなか筋肉が付いてこないものですし(裏サプリとして活用されているにはむしろアナボリックステロイドですし)、カルニチンを飲んで有酸素運動をしても別に脂肪がどんどん減っていくと感じていない人も多いでしょう。

 

マグネシウムやら、腸内環境調整系サプリやら、私もいろいろと試しましたが目に見えた変化を感じるサプリはほとんどないというのが実際のところでした。

 

そんな中、「ストレス対策に」と以前に山本さんのメルマガで紹介されていたホスファチジルセリンをなんとなく試してみたところ、これが自分の中では本当に「大当たり」といっていいほど効果を実感できました。

f:id:blog_practice:20191220005146j:plain

こちらがそのホスファチジルセリン無添加無着色で国内製造のものを選びました。

元々は私のパーソナルトレーニングのお客様の一人からの相談で、「寝起きに自分の枕を見ると髪が怖くなるほど抜けていて薄毛になるのが心配」というお話を伺ったことが始まりです。

「髪はたんぱく質だからプロテインの摂取量を増やして・・・・」などという薄っぺらいアドバイスしかできない自分が情けなく、どうにかしたいという気持ちで山本義徳さんのメルマガで行われている質問コーナーへ上記の相談をしてみたところ幸運にも回答していただいたのです。

 

直接的に毛髪を生やすサプリは無いものの

抜け毛の原因となるストレスを緩和するサプリメント

ならば存在するということで、回答メールには

・御岳百草丸

・リローラ

ホスファチジルセリン

の3つが紹介されていました。

 

その内のホスファチジルセリンを何の気なしに試してみたところ、大当たりだったのです。

個人的に強く実感するのは「自律神経の疲れに対する効果」です。

疲れには肉体的な疲れと精神的な疲れがあります。

深刻な悩みとなると話は別ですが、自律神経の切り替え(緊張とリラックス)で神経伝達物質の行き渡りがスムーズに行われなくなると、身体は疲れていないくせに「あ~~~疲れた~~~」という気分になります。

レーニング指導中というのはしゃべりっぱなしですし、気を遣いっぱなしになります。トレーナーは人と接する仕事ですから、慣れ親しんだお客様とは仮に友達のような口調で会話するようなことはあっても結局はお客様ですから、仕事モードで接することになります。

 

そうしたことからくる神経疲労とも言えるような疲れが驚くほどに軽減され、頭がシャキッとしている感覚が一日の後半から夜になっても続いているというのがホスファチジルセリンを摂取した当日から私が強く感じる効果です。

ストレスが全く無くなるとか、強いストレスにも耐えられるということではないのですが、そんなことがあったとしても神経的にズーンと疲れを感じて頭が回らなくなる感覚が大幅に軽減されるように感じます(繰り返しますがゼロではありません)。

 

山本義徳さん曰く、まずは一日200㎎くらいを朝一に摂取するところから始めて、400㎎くらいまで増やしてみても良いのでは?

ということなのでその言葉の通りに摂取していますが、久しぶりに本当に人に進めたくなったサプリメントでした。

 

パッケージには1日2錠(120㎎)を推奨と記載されていますが、私は3~4錠摂取するようにしています。

 

ここまで記載したのは個人的な感想であり、プラセボ効果かも知れませんが試してみる価値は十分にあると思います。

意外と使える「包帯」

このブログの連動ツイッターにアップしたホスファチジルセリンが、山本義徳さんの影響力のお力もお借りし、大きな反響を生みました。

このサプリについて、実際に使ってみた私の感想はまた後日に詳しく書いていきます。

 

今回は「包帯」について考えてみましょう。

ご自宅の救急箱に1つくらいは包帯が入っているかと思いますが
実際にどう使っていいかわからず、
またどんな時に使っていいかもわからずに
そのまま箱に入れっぱなしになっている方が大半なのではないでしょうか?

実は包帯は「ぶつけた」「捻った」「原因がわからないけど関節が痛む」
といった身体に痛みがある時に積極的に利用するべきものなのです。

 

包帯を巻くとなると見た目にも大怪我をしているように見えるし
恥ずかしいものですから避けたくなる理由も理解できますが、
そういった部分を除いて考えれば、
「湿布」を貼るよりもずっと安全で効果的な怪我や痛みへの対処法が「包帯を巻く」という行為です。

 

包帯なんて仰々しい名前ですが、つまるところは「布」です。
変な薬品が塗られているわけではないし、
膝や肩に痛み対策で付けるサポーターよりもずっと安いし、うまく使い方を覚えれば本当に便利なんですね。

 

ポイントはやはり使い方ということになるでしょうか。湿布であれば痛いところに貼るだけでシンプルですが包帯となると「巻き方」が難しいと感じてしまいますよね。

当然、それなりの技術が必要なことは確かですが素人の人でも大丈夫です!

包帯の基本は「痛いところ覆うようにぐるぐる巻きにする」というものなので、エジプトのミイラのようなぐるぐる巻き構わないので痛いところに巻きつけることをすれば充分なんです。

 

骨折のような大怪我や包丁などで身体のどこかを切ってしまったというような時に患部を圧迫して関節を固定したり、血を止めたりするような使い方、いわゆる「圧迫」という行為が
多くの人の包帯に対するイメージだと思いますが、それは包帯の役割としては脇役に入ります。

 


教科書どおりの回答をするならば包帯の機能とは「固定」です。怪我をした部分、痛みを感じるところに巻きつけてその部分が動かないように安定させることですね。

 

それに間違いはないのですが、ちょっと考えてみてください。
包帯とは言いますがつまりは「布」です。

 

どれほどキツく身体に巻き付けても動かしたら緩んでくることは明白ですよね。


そして包帯はキツく巻いてはイケないものなのです。切ってしまった部分の「止血」ということなら理解ができますが
縛るように巻いてしまうと手足などの末端部分への血流が止まってしまい
ゲガの治りを遅らせるどころか合併症を引き起こす危険があるからです。
(※加圧トレーニングは血流を「制限する」のであって「止める」のではない)

 

考えれば考える程、包帯に直接的な固定力がないことがわかるかと思います。


では包帯が人体に与える影響と何なんでしょうか?


それは、「痛みの緩和」と「関節の機能改善」です!!


わかりやすく書くと

痛みを紛らわして早く取り除き、痛いところを動かしやすくする

ということなんです。

身体をどこかへぶつけたり、何かがぶつかったり
あるいは包丁で指をきってしまったりすると人はほぼ100%の確率
でその場所を手で抑えたり。全身でその部分を抱え込むような動作を取ります。
いわゆる「手当て」という行為ですね。

なぜそんな行動をとるか、というとそれが痛みの緩和になるからなんです。


身体に何かモノが触れていると感じるの感覚を「触覚」といい
痛みを感じるのを「痛覚」といいます。

痛いところを手で抑えるという行為は
痛覚を感じる部分に対して触覚の感覚を与え、
その痛みを紛らわそうとすることになるのです。

患部に包帯を巻くということは、痛いところに対して
「柔らかい布が触れている」という
気持ちよさ(肌触りの良さ)を感じるように触覚に働きかけて
痛覚を感じさせないようにするということになるんですね。

 

ただ布を巻くという行為が
なぜそういった効果をもたらすのかというと
人体が感じるあらゆる感覚にその秘密があります。

味や音やものの硬さ、形、あるいは何かが触れる、ぶつかるなど
人体はあらゆる物事に対する感覚を感じてそれに対して反応をします。
わかりやすい感覚は「痛み」です。

何かかがぶつかったり、あるいはぶつけたり
先の尖ったものが触れたり、刺さったりすると
「痛い!」と誰もが感じるものなのですが、
この「痛み」という感覚は我々が考える以上に遅れてやってくる感覚なのです。

人体に何がが触れるとまず「物が触れている」という感覚(触覚)が働きます。
その触れている感覚が強くなると「押されている」という圧覚(あっかく)に変わります。
さらにそれが強くなると身体へ害を及ぼす刺激だと身体は理解して
その刺激から逃れようとします。これが「痛み」で、痛覚(つうかく)と呼びます。

自分の指やペンをお腹や腕に押し付けていくとどこかで「痛い」という感覚に変わりますよね?
ほんの少しペン先が肌に触れた程度では「痛い」と感じることはなく
「ペン先が触れている感」を感じるはずです。
つまり人の体はまずはじめに「触覚」を感じ、それが強くなってくると「痛覚」として
後から痛みを感じるようになっているのです。

頭や腕、足などを強くどこかにぶつけると
人はその場所に自然と手を当てる動作をしますが、
これは痛みを感じる部分に「触覚」の感覚を与えて、遅れてやってくる痛覚を
感じる前にそれを紛らわせて早く痛みを忘れさせようとする行為なんです。

痛いところに包帯を巻く、とはまさにそんな「手当て」のように
痛みを取り去る行為なんですね。

 

痛いところがあったら、とりあえずそこに包帯を巻いてみると、へんな薬とか湿布薬を張るよりずっと痛みを和らげてくれることになる可能性大です。

「座り疲れ」の対処法

前回は「座っていることからくる疲労感」について色々とお話をさせて頂きましたが、今回はそれを踏まえて、その対処法を考えていきます。

 

まずは、当たり前なのですが
「座り続ける行為をやめること」つまり
できるだけ小まめに椅子から立つようにするということです。そこに合わせて上半身の側屈など軽く体操をするとベストです。座っている、つまり身体を動かさないことで溜まる疲労感はその逆の状態を作って対処するわけですね。

 

特に新幹線や飛行機など長い時間座っていることを
強いられる場合はちょくちょく席を立ってトイレ前などのスペースを使って「伸び」を
するようにしてみると、良いかと思います。

 

仕事で座っていることが多く、

頻繁に席を立つことができない
という場合はどうでしょうか。
その場合の対処法は

「椅子の背もたれに寄りかかること」です。
PCなどからできだけ顔を話して、できるだけ

後ろ体重な座り方をしてみましょう。

 

椅子に座っている人の恰好を横から見ると
身体の形が「L字型」になっているわけですが、
その姿勢からPC画面をのぞき込んだり、下を見てノートに書きこむなど上半身を前傾させる態勢をとると、脚の付け根の部分から身体を曲げることになります。
その部分には上半身と下半身をつなぐ太い動脈が走っていますが
脚の付け根から上半身を折り曲げる形を作れば、自然と
その動脈が折れ曲がり、特に下半身への血流が悪くなります。

 

この状態が長く続くことによって
脚が浮腫むという現象が起こり、全身の血流が悪くなるため「疲れる」という症状を感じるようになります。

脚の付け根から上半身後ろに倒してあげることで
血管の圧迫を解放させてあげることになるということなんですね。
これであれば、20~30分おきに1分程度くらいで
できるのではないかと思います。

 

また、「食べ物」という観点からも座り疲れ対策が考えられます。要点になるのは、健康関連のお話では基本とも言える「血液サラサラ」という状態です。

 

「座っている」という状態を改めて考えてみると
それが思った以上に心臓に負担をかける行為になっていることがわかります。

ほぼ全身の関節が折れ曲がることで血管が圧迫され
さらに身体を動かさなければ血流を促すサポートをする筋肉の収縮も起こらないですから心臓が頑張らなけらばならないことになります。

 

立ち眩みという現象は座っていることで
下半身へ血液が滞留してしまい、そのまま立ち上がることで
上半身が軽度の貧血状態になることで起こるわけですが
まさに座っていることで生じた血流の悪さからくるものですね。

ですから体への負担、心臓への負担を軽減する
という意味でも血液がサラサラになっているほうが
良く、その状態を作ることが座り疲れへの対策となるわけです。

 

まず直接的に血液をサラサラにしてくれる食べ物とは

青魚です。
DHAEPAといった青魚に含まれる脂肪は細胞組織も
柔らかくしてくれる効果がありますし、血液中の
赤血球などにも同様の効果をもたらしてくれます。

次に、間接的に同じ作用をしてくれるのは
ワカメなどの海藻類や納豆、その他野菜類です。
特に海藻や納豆などの「ネバネバ」、つまり水溶性食物繊維は腸の中で脂肪分やコレステロールに吸着し、そのまま体外へ排出してくれる作用があります。

野菜を食べずに好きなものばかり、特に
肉食ばかりになってしまっていると
血液をドロドロにする動物性脂肪ばかりを身体に
取り入れ続けることになり、実は自分自身で
疲れやすい身体を作ってしまっているということになります。

 

出勤して昼までPC作業をし、昼食は牛丼屋かいきなりステーキなどの肉食、その日の夜は酒を飲んで・・・といった

動物性脂肪とアルコールメインの血液ドロドロ食ばかり続けていると、疲れが紛れた気分にはなりますが、疲れやすい体質まで変えることは難しいかもしれません。

再記:座っているのが一番身体に悪い

「身体を動かさないこと」について、研究や統計調査などは近年国内外を問わず盛んに行われています。

そしてその研究班たちが共通して結論付けているのは
「座りすぎは良くない」「座りすぎは体に悪い」ということです。

一日を「座っている状態」で過ごす時間が長い人はそうではない人に比べて
大小さまざまな病気、疾病にかかるリスクなどを総合的に見た場合の病気の罹患率や死亡率が15~20%も高いそうです。
中にはなんと40%と言っている学者もいるようで、驚きですね。

 

もっともその研究では「一日11時間以上座っている人」も対象に入っていた
ということですから、この時間の長さはだれがどう見てもさすがに長すぎるとは思いますが。

座っていることがなぜ体に悪いのか、普通に考えれば
身体を動かすこと=筋肉が収縮することですから
それによって「代謝」という重要な生命維持活動がなされなくなってしまいます。

食事をしてエネルギーを体内に入れても、座った状態でいると
糖や脂肪などの吸収や消費が十分に行われずに血液中に漂い続けることになりますから、体脂肪が増えることはもちろんそれよりも深刻な症状を招いてしまうことは明白ですよね。

 

日本に比べて海外の医療学会系の各団体が
一般人へ発表する注意喚起はその表現が強めになっていて
「テレビを見る時間が1時間長くなるごとに寿命が22分短くなる」などという少々過激な言い方で、自国民の健康意識を高めているのだそうです。

ちなみに日本人は一日平均7時間を座って過ごしているそうで、
これは国際平均の5時間を上回るものだそうです。

皆さんもご自身で「自分が座っている時間」を数えてみてください。
仕事、テレビ、映画、読書、、、結構長時間になるのではないでしょうか?

 

座りすぎには注意しましょう。

 

一般的に考えれば
立っていることに比べて座っていることの方が楽です。
それに間違いはないのですが、実は楽と感じているのは下半身、つまり脚だけなのです。

立っている状態とは両脚で体を支えていることになりますから、その姿勢が続けば脚が疲れます。
なので座るという行為によって脚は力を出し続ける状態から解放される
ことになりますが、そうなると今度は上半身を体のどこかが支えなければならない状態になります。

実はその「座り姿勢」は立位の状態に比べて4割近くも上半身へかかる負荷が増す姿勢で、その負荷は「腰」の部分へ集中してかかります。
背もたれなどによりかかった場合はある程度負荷は分散されますが、それでも腰が「完全に負荷無し」の状態になっているわけではありません。

 

座っている間中ずっと背筋を伸ばした姿勢をキープすることも長く続けられるものではないし本(新聞、雑誌)を読む、スマホを見る、PC等事務作業をする
といった行為をすれば自然と前かがみの姿勢になり、腰の筋肉への負荷はさらに増すことになります。

2時間以上の長時間の映画を観たり新幹線や飛行機での移動などはずっと座った状態にあって身体を動かすことはないはずですから、理論上筋肉(身体)はすることが無いはずにもかかわらず椅子などの長時間座っている行為は「疲れる」のです。

 

それに加えて影響が出てくるのは「全身の血流」です。

座っている状態とはどんな状態でしょうか?
脇を閉じ、肘や膝、脚の付け根、さらにはその状態で本やスマホを見る、または事務作業をするといった行為を行えば、脊柱(背骨)など、全身の関節が折り畳まれた(曲がった)状態になります。

関節が曲がった状態に必然的に
その関節を通る血管も折れ曲がることになり、血管が折れ曲がっているということになれば血流も制限されて、血の巡りが悪くなることは簡単に想像できるかと思います。

体中の関節と血管が折れ曲がっていても身体の隅々まで血液を行き渡らせる必要がありますからそうなれば頑張らなければならないのは心臓ですね。


座っていることによって心拍数や血圧が目に見えて大きく変化するというほどではないにせよ大の字になって横になっているよりは負担は増えることになります。

また、脚の付け根には上半身から枝分かれした太い動脈が走っているのですが、座っている態勢になればその太い動脈が折り畳まれることになります。
これによって下半身への血流が滞りがちになり、その状態で丸一日過ごすなどしていれば「脚が浮腫む」ということにもなります。

 

体を支える筋肉や関節への負担というものに加えて、心臓や血管、血流という点から
考えても「長時間座っていること」が負担であり疲労の元になっていることがお分かりいただけるかと思います。


では次回は、これまでの話を踏まえて
座っていることから生まれる疲労への対処法を考えていきます。