スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

「脂肪燃焼」とは

昨日の続きとして

「脂肪燃焼」という言葉について書いていきます。

体脂肪を減らしていくことを意味するこの言葉がいつの間にか広まってすっかり定着しました。どのくらい前からこの言葉が出てき来たのかと考えると、

アミノ酸系のスポーツドリンクが世に出てきた当たりではないかと思います。

「燃焼系♪燃焼系♪アミノ式♪」というCMは今でも覚えていますし

それ以外にも色々なアミノ酸飲料が盛んに宣伝されたときに広まったのだと思います。この「燃焼」という表現は本当に上手な表現だと思います。

 

脂肪が体内で「燃焼」はされませんが「消費」されることで使われ、それによって量が減っていきます。細かい話をしていくと

人が呼吸をして酸素を体内に取り込むと体脂肪とくっついて「脂肪酸」という物質に変わります。この脂肪酸を使うことで、心臓を動かしたり、体温を作ったりといった「生きるための活動」を人体は常に行っています。

これが「基礎代謝」と呼ばれるものです。「代謝」を行うのは主に筋肉ですが、その代謝の元となるエネルギーが脂肪酸です。運動時よりも安静時の方がこの「脂肪酸」に頼った代謝活動の方が多い(脂肪依存度が高い)と言われているので、この考えを突き詰めていくと「効果的に脂肪を減らしたいなら運動動しないでじっとしてて」となります。

 

この基礎代謝で使われるカロリー量はかなり多いのです。

一般男性で1500㌔カロリー、女性で1200㌔カロリー、くらいです。運動するよりもはるかにエネルギーを使っているわけです。

人間の体温は36℃~37℃くらいですから、つまり人体は

「36℃前後の設定の暖房をずっとかけっぱななしにしている状態」なわけです。

・ヒーターの設定を36℃にする

・真夏の気温36度の日 などいうように考えれば、人体が脂肪をもとにいかに

高温を出し続けているかがわかります。

この状態はもう「燃えている」と表現してもいいくらいですね。

 

ある物質と酸素がくっつくと「燃える」ということになり、

その結果として「二酸化炭素」が出ます。

 

この工程とほとんど同様に、

体脂肪 が 吸い込んだ酸素 とくっついて 36℃の高熱を生み出し、結果として二酸化炭素を吐く という工程が脂肪の消費です。

これならもう「燃焼」と変わりませんね。