ネットのニュースサイトなどを見ていると、かなりの高頻度で「老後のための資産運用」関連の記事やコラムなどを目にします。
つまり「老後はお金がかかるからしっかり貯めとかないと大変なことになりますよ」ということです。そんなこと言われてもだたただ不安を煽っているだけで、「じゃあもっと稼げる仕事に転職します」というようにできるわけがないので
「そんなにかかるのか?ヤバいなあ😓」という感想で毎回終わるだけです。
色々な記事等を読む限り、約3000万円ほどの金額があれば、ゆとりある老後をくらせるとうことです。そしてなぜそれほどのお金が必要かという理由の答えとしてほぼ100㌫の確率で書かれることが「医療費」です。病気、ケガで入院するなどした場合の医療費が負担となり、しかもそれがかなりの高額になるということです。
「下流老人」という本も売れているようで、そこでも高齢者の金銭的な問題をルポしていますし、「老後のための〇〇」という記事のほとんどに共通しているのは
「年を取ったら医者にかかることになる=金がかかる」という文章の組み立て方です。
フィットネストレーナーの立場から見ると、どうしてもこういった指摘には「?」と感じざる負えません。
老後の不安を煽る記事を書く人たちは「だからこそ、運動をして健康な体を作っておきましょう」という啓蒙活動をなぜしないのかと思います。
65歳を過ぎても、選り好みしなければできる仕事というのはあります。
ファストフードでも年配のスタッフがレジに立っているお店も増えてきています。
問題なのはいざ働こうにも、体力がない、筋力がない、病気持ちです、では話にならないということです。徳田虎雄という人のようにいくらでもお金を持っていて、猪瀬直樹に5000万くらいポンと貸せるくらいの余裕があっても筋萎縮性側索硬化症という難病にかかって、全身が動かせないようではどうにもなりません。
大切なのは「老後までにいくらお金を貯めるか」ではなく、定年後も最低限の生活費くらいは稼げるような「健康」と「仕事ができる身体」を作っておくことではないでしょうか?そのために何をすればいいのかというと、簡単です。
筋力トレーニングです。特に下半身の筋力を強化しておくことは非常に有効で、それに伴うあらゆる病気の予防としての効果も色々と報告されてきています。
有名なところではスクワットという下半身の筋トレによる「認知症の予防・改善」があります。ネット検索を掛けるだけでもかなりの情報がヒットするはずです。
直接的に筋トレによる刺激で、脳が活性化するということもありますが、
下半身の筋力が強い→清掃員、警備員などの高齢者募集の多い仕事がこなせる→社会とのつながりができる→人と話す機会が増える→自宅での孤独な時間が減る→認知症にならない という間接的なものあり、これが結構重要なんです。
お金は当然大事ですが、それよりも動ける体・健康の方が大事です。
筋力>金力です。