スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

フィットネス業界で進行する価格破壊

今年(2016年)になって本格的にAIやロボットの人間社会での実用化が進んできているのを感じています。AI(人工知能)といえばずっと以前からその存在はありましたが、目立っていたのはゲーム・ファミコンの中でのものが主でした。

ロボットにしても、産業用ロボが主で、決められた動きをこなすということができたのみでしたが、「自分で考えて行動する」という機能が人の実生活で導入されるようになったのを今年に入り、とても強く感じています。

 

世の中全体の流れはそのように感じていますが、ではフィットネス業界は何が起こってるのかというと、ずばり価格破壊、さらなる料金の低下です。

電車内の広告にこのようなものがありました。(ネットからの転載です)

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なんと毎月の会費が1850円です!(色々な条件が付きますが)

ついにここまで下げてきたか・・・という印象です。

実はフィットネスクラブの低価格化は数年前から始まっていました。今年に入り、このティップネスというクラブが極端に値を下げて売り出してきています。

この流れは利用者にとっては大変良いことでしょう。しかし、安さを売りに出すということは必ずそこには「それだけの負担を強いられる従業員がいる」ということを意味しています。そのしわ寄せはどこかのタイミングで必ず発生しますし、それによって結局また元の価格に戻っていくという流れになります。

ちょうど、数年前の1ドルが80円台の時に、牛丼屋チェーン店の各社が値下げ合戦を繰り広げていたのと似ています。結局行われていたのは「安さ」を作り出すための経費削減、「人件費削減」でした。「すきや」というチェーンの「ワンオペ」という言葉も新聞で取り上げられたように、安さの代償や負担はそこで働く人にのしかかります。

 

ティップネスのこの価格戦略に対して他のクラブがどういった動向を見せるのか、注目したいです。

また、フィットネスクラブでも今年はどこかでソフトバンクの「ペッパー」というロボットをフロントスタッフとして導入するクラブが出てくるのではないかとも思われます。そうなれば、利益を出すための最大の障害である「人件費」を大幅に減らすことができるからです。それなら1850円の会費も納得です。

 

さて、もう一つの価格破壊サプリメント、具体的にはプロテインです。

その代表がこちらです。

store.x-plosion.jp

エクスプロージョンという会社のプロテインです。

なんと1kgで1800円以下の金額です。「1kgで1800円のプロテインがあるよ」と、トレーニングをしている人に言ってみたら「それどこの?」と絶対に食いついてくるでしょう。そのくらい激安です。

 

こちらは単純に喜ばしい良い流れです。これを機にサプリメント販売会社はどんどん価格競争をしてほしいです。

サプリメント、特にプロテインというものは、”日常的に飲んでおく必要があるもの”なのです。「私の日々の食事は糖質・タンパク質・脂質ビタミン・ミネラルまで完璧です!」と自信を持って言えるならその人はサプリメントは不要です。

つまりそれだけサプリメントに頼らずに栄養バランスの良い食事をするということは難しいんですね。

それなのに、日常的に摂取しなくてはいけないくらいのものなのに、

プロテインは「値段が非常に高いもの」だったのです。これが本当に難点でした。

プロテインというのは製造方法が会社によって大きく異なるものではなく、価格設定もその会社次第でなされているようです。はっきり言ってしまえば、「不当に高い」のです。

「ビーレジェンド」というメーカーがそこを踏み込んで1kg3000円台の低価格プロテインを発売していますが、今回そこに新たにエクスプロージョンというメーカーが価格で勝負をしてきています。

既存のプロテインメーカー各社の動向が気になります。