今日の注目のニュースといえばいわゆる「パナマ文書」です。
世界各国の国の代表者や、グローバル企業、映画スターやトップクラスのアスリートたちの「節税対策の明細書」が暴露されてしまったということですね。
既にそれが原因で、アイスランドの首相は辞任しています。
ハリウッドスターやトップアスリートならまだ同情する部分もありますが、国の代表が自分に入ってくる給料をどうにか減らさないようにと、税金の安い国にそのお金を流していたとは呆れてしまいます。
その給料とは、元はその国の国民一人ひとりから収められた税金なわけですから、そのお金を「なるべく減らないように」と必死に貯金していたということなら、世界規模で経済が停滞するのもわかります。
それも、もうこれ以上お金を稼いでも使い切れないじゃないか!という額のお金を既に保有している人たちがこんなことをやっていたという点も気になりました。
この感覚というのはちょうどボディビルダーが筋肉をもっとつけようとする感覚と非常によく似ていると感じます。
ボディビルダーの人たちというのはよく
「そんなに筋肉つけてどうすの?」
「そんなに鍛えてどうするの?」
「その筋肉使い道あるの?」
などという言葉を”なにも分かっていない人たち”からかけられることがあります。
それに対する答えというのは、はっきりしたものが無いというのが一般的です。例えばランニング・マラソンが好きで走り込んでいる人がいます。ゴルフに夢中で練習ばかりしている人がいます。そういった人たちの「マラソン」や「ゴルフ」に当たるものが「筋トレ」だっただけの話です。
ちょっとトレーニングしてみたら筋肉がついて腕が太くなっていったり体が大きくなることが「面白い!」と感じて「そこにやりがいを見出して続けている」と書くのが適切だと思います。
そして、そうやって手に入れた筋力・筋肉の量・筋肉質な身体は、一度手にしてしまうと手放したいと思えなくなります。そしてもっと筋肉をつけたい、もっと引き締まったかっこいい体にしたいと思うようになります。
大金を手に入れた人もこれと同じような感覚になるのではないかと「パナマ文書」のニュースを見て感じました。
お金も筋肉も(貯筋という当て字がありますが)一度手に入れると、「ほんの少しでも減らしたくない」と感じ、「もっと増やしたい」と思ってしまうものなのだと思います。それが人間の動物としての本能でしょう。
「そんなに筋肉つけてどうすの?」
「そんなに鍛えてどうするの?」
「その筋肉使い道あるの?」
これらの質問を以下のように書き換えて、節税に勤しんでいた国の代表者たちへ訊いてみたいものですね。
「そんなに貯金してどうすの?」
「そんなに稼いでどうするの?」
「そのお金使い道あるの?」
お金はあの世まで持っていけません。でも欲しいのです。減らしたくないのです。
筋肉もあの世まで持っていけません。でも欲しいのです。減らしたくないのです。
ですがお金は、人に分け与えるということができます。
パナマ文書に名前が乗っている人たち、既に使い切れない量のお金を持っている人たちにはぜひ有効活用して欲しいもんです。
お金を必要としている人・地域は山ほどありますから。(日本の東北地方とかもね)