昨日は「マックスむらい」というユーチューバ―に合わせてフィットネスクラブのインストラクターというものについて書きました。本日はその続きです。
昨日の内容をまとめると、流行りもの・人気プログラムを追いかけるインストラクターと、自分が価値提供できるもの(レッスン)を提供するインストラクターとに分かれるということでした。
その中で最も「マックスむらい」に近いタイプ、完全に流行・人気・今話題の〇〇に乗っかった全く自分というものがないタイプとインストラクターについてです。これはずばりそのフィットネスクラブに勤務する「社員」のことを指しています。※社員スタッフがみんなそうだというわけではありません。中には自分が行うレッスンやプログラムにプロ意識をもってしっかりしたものを出そうとしている人もいます。
社員スタッフが行うレッスンやプログラムというのは「会社から”このレッスンをやるように”と命令されて行う」レッスンなのです。会社組織としては当たり前なのですが、自分が好きでやっているというよりは「会社の指示で仕方なく」というケースが大半です。ですから社員スタッフの担当するレッスン・プログラムは本当に何種類も多岐にわたりますし、コロコロ変わります。
ストレッチポールなどのリラックス系のレッスンの次には筋トレ系のレッスンを行い、その日の夜には格闘技系のレッスンを行っていたりします。
そうなる理由として挙げられるのが「社員が行うレッスンはすべて”人が集まりそうなレッスン”」だということです。
ストレッチポールのレッスンが人気→だからやる
格闘技系エクササイズが集客率が高い→だからウチでもやろう
筋トレ系レッスンは1年を通して参加人数が安定している→だから取り合えずやっとけ
こんな感じです。
まさに、マックスむらいという人には何の芸も能力も面白さもないが、マックスむらいが動画で取り上げる商品・スマホゲーム・サービスには中身があり面白く人を引き付ける力がある という構図と全く同じです。
ですから社員スタッフのレッスンは「そのレッスンが飽きられてきた」というタイミングで新しい他のレッスンに入れ代わります。最近ではTRXという吊り輪を使ったレッスンが盛んにどのスポーツクラブでも導入されていますし、集団でトランポリンをしたり、エアロバイクをこぐというものから砂袋を使ったものまで「よく考えるよね」と思うくらいどんどん新しいレッスンが出てきます。
インストラクター本人が魅力を持った人にならない限り、今後もどんどん新しいレッスンやプログラムが開発され、それを”しぶしぶ”やらされるという流れが続きます。
ところが、スタジオレッスンやプログラムの新規開発というのはもうこれ以上新しいものは出てこない、または新しいプログラムを作るために新しいトレーニング器具を開発しなければならないという段階に、現在はなっています。
つまり、もうこれ以上新しいレッスンプログラムなんてできない、と言い切った方がいいのをあえて新しいもののように名前を変えて、あたかも新商品であるかのように、して作り出しているということですね。
格闘技系エクササイズは色々な名前がありますが、言ってみればどれも一緒です。筋トレ系エクササイズも色々な名前で表記されていますがどれも一緒です。
ひどいものになると、少し前にテレビ等で話題になり、現在も高齢者施設で行われているいわゆる「脳トレ」を「〇〇〇ソロジー」と名前を変え、新しく開発したプログラムだとして積極的に宣伝していたりします。
ここまで書いてきたレッスンを、今現在担当しているインストラクターが1年後3年後5年後、いったいどんなレッスンをしているでしょうか?あれほど「とても効果的です!」とレッスン前に館内放送をかけていたレッスンであれば、それをずっとやりづつければいいのに、と思いますが、どうでしょうかね・・・・。