スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

筋肉を増やすためのストレスの掛け方

昨日の続きとして、筋肉を増やす・太くするための刺激の入れ方、筋肉へのストレスの掛け方というものを書いていきます。

書いていく内容はアルバイトスタッフでも習うくらいの基本の基本です。

同業者が見たらこんなこと改めて書くことかと思うかも知れません。

 

筋肉を増やす・太くするためには「筋肉が疲労困憊した状態」を作り出す必要があります。そのため筋肉が疲れるようにストレスを掛けなくてはいけません。そのストレスの掛け方とは「筋肉を収縮させること」です。つまり筋肉をどんどん使って、仕事をさせて疲れさせるわけです。

筋肉を伸ばすこと、というのは一般的に「ストレッチ」と呼ばれるもので、筋肉を疲労させるというよりは「リラックスさせる」という行為に近いです。

※細かく、正確に言えば「本当に筋肉は伸びているのか?」「ストレッチはリラクゼーションになるのか?」という議論になり、研究機関が行う実験結果などを見ていく必要がある複雑なものになってしまいます。ここではざっくりとイメージしておきましょう。

 

筋収縮の形態には大きく分けて3パターンあります。

①コンセントリック収縮 ②エキセントリック収縮 ③アイソメトリック収縮

この3つが筋肉の収縮形態です。ただ収縮させただけでは筋肉が発達するための「ストレス」にはなりませんので、ここに色々な要素を加えてストレスを掛けるわけです。

筋トレというと、ダンベルやバーベルなどの「重り」を持っているイメージがありますが、それは「ストレスを掛けるための手段の一つ」だと言えます。

※筋収縮についてはこの3つをそのまま検索すれば説明はすぐに出てきます。

 

この他にも、本当にたくさんの「ストレスの掛け方」は存在します。世の中に色々と出てくるトレーニング方法やエクササイズというのは、ダンベルやバーベルと同様に「ストレスを掛けるための手段の一つ」だと考えておけば間違いないでしょう。

 

代表的なものが、「回数」です。筋トレというとダンベルやバーベルやバーベルを持ち上げたりおろしたりするわけですが、それを何回やるかということです。たくさんやればそれだけ辛さが増していき、苦しくなってきます。それだけストレスがかかるというわけですね。

 

次に「セット数」です。先ほど「回数」でこなした「動作の繰り返しの数」を1セットとして計算し、それを複数セット行うというものです。

10回やったならそれを1セットとして少し休み時間を取った後にまた10回やるというようなことです。こちらも回数と同様に数が増えれば増えるほど、大きなストレスを筋肉へ与えることになります。

 

次にあげられるのが「テンポ」です。動作のスピードと表現してもいいでしょう。スロートレーニングや「スロトレ」というトレーニング方法が以前注目されましたが、それは言葉の通り、ゆっくり動かすということです。ダンベルなどの重り持ってゆっくり肘の曲げ伸ばし、ゆっくり頭上へ持ち上げるなどの動作をしてみればそれだけで辛い!・キツイ!となるはずです。素早く挙げればそれだけ加速がつくので重さを感じなくなります。つまり楽になる。もっと言えばストレスが少ないと言えるでしょう(素早く動かしても筋肉は太くなるということもありますが一般的に、です)

 

この他、どこまで関節動かすのかという「角度」や「トレーニングを行う姿勢(立ってやるのか・座ってやるのか)」、使う器具は何か、左右同時に動かすのか、それとも別々か、などストレスの掛け方というのは本当に幅広く存在します。

 

このように考えれば、加圧トレーニングというもの「血流を制限する」という方法で「筋肉にストレスを掛けている」ということがわかります。なにか特別な凄いことをしているというわけではなく、筋肉を刺激する方法のひとつだと考えておけばわかりやすいでしょう。