昨日の続きです。
人を使わず「端末」による入会作業を可能にした「アクトス」という会社の低価格戦略で運営するフィットネスクラブの経営スタイルについて昨日は書きました。
この仕組みですね。これによって書類を何枚も書く必要がある「入会」という複雑で面倒な作業が簡素化されます。それによりスタッフを雇って給料を支払う必要がなくなるため人件費がカットできる→価格低下ができるということです。
さて、こういった「新しいもの」に飛びつくのが大好きなのが既存の大手スポーツクラブなのです。
「どこどこで〇〇が流行っているからウチでも導入しよう」
「アメリカで開発された新プログラムを当クラブでも来月から行います!」
「他社が行っているサービスが集客率が高いのでここでもやろう」
など、大手のフィットネスクラブで行われているサービス、新たに導入されるサービスというのは99%がこの形態です。
どこかで歯止めを掛ければいいのですが、中にはモノマネをし続けここまでやるのか?と思わず言いたくなるくらいの至れり尽くせりぶりのクラブもあります。
施設の例を挙げると・・・・・
サウナがあります! ミストサウナを導入しました! ホットヨガスタジオを新たに増設します。岩盤浴が新しく入ります! マッサージチェアを置くことにしました!
この様になります。施設だけでこれですからその他色々なものが同じように「他でやっているものがウチにはあります」という形で提供されることになります。
サプリメントなども同様です。すでに脂肪燃焼系のサプリメントなんて溢れるくらい市場に出回っているのに「当社オリジナルサプリメントです!」といって似たような製品を作って売ろうとしたり、どのメーカーでも大きく中身に違いがないプロテインをオリジナルで作って販売し始めたり(それも試飲会というくだらない宣伝方法で)と、枚挙にいとまがありません。
「高額な金額のダイエットプログラム」というライザップ社が手掛けるサービスも、そのサービスがビジネスとして回っていくことがわかると、あとから大手が同じようなプログラムをモノマネで始めているという現状があります。
(もっと言えばライザップ社のサービス自体がモノマネではないか?という指摘もあります)
流行りもの、人気があるもの、売れているものを「ウチでも始めましたよ!」という後追い+モノマネでしかサービスの提供ができない大手フィットネスクラブのやり方を見れば、今後ものアクトスの行う「セルフレジによる入会」も確実にモノマネの対象になります。
さらに「人件費が削減できる」という夢のような機能付きですからほっておくわけがないですね。同様にペッパーがフロントスタッフとして受付に立つ日も近いはずです。
アクトス社のやり方が今後どうなるかは不明ですが、人件費+施設の維持費で出費がかさむ大手クラブはどこかのタイミングで必ず人件費削減手段を講じるはずです。