今月に入って、私が活動する系列のフィットネスクラブの各店舗では「映像レッスン」のプログラムが本格的に導入されてきています。
このようなインストラクターが実際に運動する映像が流れ、レッスンの参加者はその映像をモノマネしていく という流れです。
NHKでやっている「テレビ体操」と構造は同じですね。
人型ロボット「ペッパー」が今年中に導入されると個人的には予想していますが、こちらの方が先に本格化してきたようです。
映像レッスンをやっているフィットネスクラブというのは既にありましたが、導入しているのはどれも小さい会社の運営するクラブです。
事例追従、モノマネ大好きフィットネス業界は「儲かりそう」「人件費が浮きそう」「集客が出来そう」というものごとであれば「どんなことでもすぐに真似る」ので、大手クラブの映像レッスン導入も、上記3つのうちのどれかが期待できるからモノマネをしたということにすぎません。
映像レッスンというもの自体が、ありえないもの です。
わざわざフィットネスクラブに入会して、なんでテレビ画面を見ながらストレッチとかヨガをやるのでしょうか?やはり人が行うサービス、指導者が見せるインストラクションに合わせて行うからこそ意味があるはずです。
映像レッスンになると、インストラクターが行うレッスンに参加することに抵抗がある人たちが気兼ねなく参加できるというメリットがあり、その統計データーも出ているということですが、そんなのははっきり言って建前。
本当はあからさまな人件費カットです。
映像レッスンならばビデオを流すだけですから、インストラクターにレッスン料を払う必要がないし、アルバイトスタッフの時給も削減できます
レッスン料を含んだ割増時給も払う必要がなくなります。
人をたくさんスタジオに集めて、DVDをセット、再生ボタンをポチ。
後は面白そうな映像を何パターンも収録して、月ごと季節ごとに変えていけばいくらでもバリエーションが増やせます。
施設の管理者の立場に立てば、こんな便利な仕組みはありません。
一定の集客が継続されるようなデータが出れば、どんどんこの流れは加速するでしょう。もはやフィットネスクラブに「スタッフ」というものは要らなくなるという日がもうすぐそこまで来ているかのようです。