スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

炭水化物についての大まかな理解②

昨日の続きです。

炭水化物を摂取するタイミングについて考えていきましょう。

 

基本的な概念は「炭水化物は動くためのエネルギー」です。

(前回、前々回の記事の通り)

 

 

良くも悪くも「身体を太らせる」ということが目的の場合、

炭水化物は「いつどんな時でも」食べて問題ないでしょう。

太らせることに特化すれば、寝る前に食べるとか、テレビなどを見てリラックスする前のタイミングでの摂取も効果的だと言えます。

 

脂肪だけつけていわゆる「デブ」になるということであれば、ただただ食べてくれればOKですが、筋肉をつけたい・筋量を増やしたいということならそれ相応の刺激が筋肉に入って、筋肉が疲労している状態を作る必要があるわけです。

もっともらしく書いていますが、いわゆる「モリモリ食べる」というとです。これは簡単ですね。

 

 

問題なのは、

太らない食べ方・食べても脂肪になりにくい炭水化物の摂取の仕方ということになるでしょう。

 

こちらの場合は、動くためのエネルギーである炭水化物がどのタイミングでエネルギーになるか、つまり「血中に溶けだすか」を考慮する必要があります。

これを考える時に必要なものが「GI値」という数値です。

こちらも最近では有名になりましたので知っている人も多いでしょう。

「血糖値が上昇させるスピードの速さ」を表したものがGI値です。(詳しくはネット検索を)

血液に溶けだすまでの速さだと考えていいでしょう。

 

 

細かく書くとまた膨大な量になるのでGI値を考慮して、ざっくり考えていくと・・・・

 

GI値の低い炭水化物:玄米などいかにも太らない食材=食後約60分~90分

GI値の高い炭水化物:白米やパンなど白い炭水化物=食後約30~60分

・さらにGI値が高い糖質:ほぼすべてのお菓子、砂糖が入った飲み物など=食後すぐに

 

という時間で食べた炭水化物・糖質が血液の中に溶けだすと考えていいかと思います。

 

このタイミングで体がエネルギーを使っている状態になっていれば、食べた炭水化物を余らせることにはなりませんので、体脂肪に変わるということが無いと考えられます。運動をしているとか、仕事モードで体が緊張している(自宅でぐでっとしたテンションでは無い状態)、など、まさに体がエネルギーを使っている状態、またはそれに相当する状態を自分で作り出すのもいいでしょう。

 

問題なのはお菓子ですね。血糖値を上げるスピードを考えると、お菓子の類を食べるのは「運動している最中」がもっとも「効率が良いタイミング」となります。

実際に東京マラソンなどでは、一定区間ごとに「エイドステーション」というものが設けられ、お菓子やジェル状の栄養剤などが置かれているそうです。

そういった点から見ても、お菓子は本来、身体を動かしている時に食べるものだ、ということがわかります。

 

そんなものを自宅で寝転がってテレビを見ながら食べるとか、休憩室でぺちゃくちゃおしゃべりしながら食べるなどしてしまったら、そりゃ太るでしょ!ということですね。

 

フィットネスクラブやジムで身体を動かすという習慣がある人はそれに合わせて「どんな炭水化物をいつ摂取するか」を考えればいいわけですが、そうでない人には以下のような大まかな考えで、炭水化物の種類を考えて食べればいいかと思います。

 

一般的な会社勤めをしている人の場合

朝 → 昼 → 夜 の順で身体を動かす量は減っていきます。

朝は「出勤」という運動があり、一度出社するとデスクワーク、その後帰宅ですので、朝に一番身体を動かしているわけです。ですから・・・・

 

朝食

白米、パンなどのGI値の高い炭水化物、お菓子、砂糖が入ったもの(ジャムなど)、甘いドリンク類

 

昼食

玄米、蕎麦などGI値が低い炭水化物

高GIの炭水化物でも、その他にタンパク質や食物繊維が豊富な食材と合わせて相対的にGI値を低くする工夫をする

 

夕食(夜食)

炭水化物を食べない、または低GIの炭水化物を少量に止める

 

となります。