スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

脂質についての大まかな理解

炭水化物、タンパク質に続けて、脂質という栄養素について押さえておくと良い、大まかな理解を書いていきます。

 

脂質とはコレ!という一言で表現をするならば、

「生命維持のためのエネルルギー」という言葉が当てはまります。

炭水化物が動くためのエネルギーなのに対して、脂質(脂肪分)は生きるために必要な活動に対して使われます。

 

安静時のリラックス状態の人の身体のエネルギー依存度は糖質よりも脂質の方が高いのです。

砕けて書くと、つまり、特に身体を動かすことが無い状態の時に、人の身体は脂肪から優先的にエネルギーを作り出してそれを使って生きているということです。

 

その多くを占めるのが「体温のキープ」です。

この体温キープ(36℃前後での体温調節)こそが、(人に限らずですが)生命維持活動だと言っていいでしょう。

生命維持・生命維持活動とは何だ?という質問にピンポイントで答えるならば、体温キープ(調節)だ!という回答になるということです。

 

人体というのは基本的にどんな状況でも、36℃前後の体温をなにがなんでもキープしようとしています。この温度が1~2℃上がるだけで頭がぼーっとしてしまいますし、逆に下がれ、寒気・悪寒で免疫が下がり風邪をひいたりと体調を崩してしまいます。

36℃という体温は実によくできた温度で、それを下回っている状態が長く続くと癌になるリスクも急上昇するようです。

 

36℃の体温というのは「平温」とか「平熱」といってそれほど高い温度であるという印象がありませんが、「気温36℃」と書いてみるとどうでしょうか。

真夏日どころか猛暑日のうだるような暑い日ですよね。

人体というのは常にそのうだるような暑さの日と同じ温度を保っているわけです。

空調やストーブで(設定できるかわかりませんが)温度を36℃に設定してそれを24時間365日かけっぱなしにしているのと同じだということなのです。

 

ものすごいエネルギー量ですよね。

仮にそんなことをしたら料金的にもものすごい量になります。

 

つまり、人の身体は

36℃という高温の空調(ヒーター)をずっとかけっぱなしにすることで、それを生命維持活動にしているということになるわけです。

 

そうなると、効率よくエネルギーになり、少ない量でも大量のエネルギーを長時間にわたって使える、まさに燃費の良いエネルギーが必要になりますよね?

簡単にエネルギーを発生させ、その量も多く、さらに長い時間使える、というものは何か・・・・・それは「油」です。

 

少しの量でも燃えることで大量のエネルギーを生み出し、火をつけるという行為で簡単にエネルギー化できて、長い時間持続する。

そんな油を使うことで自動車、飛行機、火力発電による生活にかかわるほぼすべての電力などが賄われているわけです。

油というのは実に優れている宝物のようなものだということがわかるかと思います。

 

そんな優れた宝物は「体脂肪」とか「中性脂肪」とか「皮下脂肪」といった名前で人の身体の中にもたくさん貯蔵されています。

 

その原料となるものが食べ物から摂取する「脂質」ということになるわけです。

 

明日に続けます。