フィットネスクラブの売れっ子パーソナルトレーナーは
生活していくには十分な金額のお金を稼げているにもかかわらず
なぜ、自分のジムを開業したいと考えるのでしょうか?
収入を増やしたいから、
目立って注目されたいからという下心があるのは当然だと言えますが
フィットネスクラブの従業員(正社員)というのが無能で頼りないという点も非常に大きいのです。「こんな程度だったら自分でやったほうがいいじゃないか」、「こんな程度のビジネスセンスしかない人達の集まってるところはヤバいな」などという危機感を感じながら活動しているトレーナーは多いでしょう。
(そう感じながらも流されちゃってるとか、有頂天になってる者も多いですけれど)
「今でしょ」の林先生も新卒で入社した銀行をすぐに辞めているそうです。理由は「中で働く社員たちが浮かれていたから」だそうです。
残念ながら、多くのフィットネスクラブも似たようなもの、なのです。
商売やビジネスに関する簡単な本を読む程度で見につく知識(ランチェスター戦略など)もフィットネス業界の社員にはありません。
パーソナルトレーニングという商品に目を向ければそれが一目瞭然です。
どこのクラブでもパーソナルトレーニングはもはや当たり前のように行われていますが、館内に掲示されている宣伝媒体は完全にトレーナの履歴書です。
・トレーナーの顔写真
・持っている資格
・予約可能な日時
・トレーナーの得意分野
などがラミネートされて地味なところにポツンを貼ってあります。
何をどう考えてもそんなもので集客ができるわけがありません。
キャンペーンにしても同様です。
・初めてご利用の方はパーソナルトレーニング半額!
・今月は〇〇トレーナーのレッスン無料体験できます!
などという宣伝文句でトレーナーの顔写真を載せたPOPを作って貼りだす程度です。
つまり、フィットネス業界の従業員が行っている販売方法や集客方法というのは
「ただ今の時間、ごはん大盛り無料でやっております!」と店の前で闇雲に声を張り上げ続ける程度のものなのです。
ターゲットを絞らず、
どんな食べ物を販売しているかの説明もせず、
お客さんにとってどんなメリットがあるのかも示さず、
ただただ「大盛り無料」と叫ばれてもその店に入ろうと思えるわけがありません。
大事なことはパーソナルトレーニングというものが利用者にとってどんなメリットがあるのかということを伝えることなのに、
トレーナーの顔写真と
持っている資格と
得意分野だけ出して、「無料体験中!」 で人が集まるわけがない。
それでも大型のクラブになれば数千人単位で人は集まってきますので、下手な鉄砲でもある程度は当たってしまうのです。
しかし、冷静に考えればそんな状態は危険極まりないに決まっています。
何も考えないまま時間だけが経過してしまうことほど恐ろしいものは無いですね。
敏感なパーソナルトレーナーたちは業界人の無能さに危機感を感じています。
ですから、自分のジムを持ちたくなるのです。
銀行のようにある日突然ジムがなくなるとか吸収合併されてしまう日が来るんじゃないか、と思えてしまうので。