少し前の話ですが、
中部大学教授で頻繁にメディア出演もしている武田邦彦氏が
インターネット配信番組の虎ノ門ニュースでパチンコ(ギャンブル)とタバコについての独自の見解を述べており、その話が不覚にも(と言っては失礼ですが)納得させられる内容でした。
武田教授は話が非常に上手いので、それに惹きこまれてしまったという点もあります。
彼の主張は以下の通りす。
・ギャンブルもタバコも人間には必要だ。
・それは息抜きのためである。
・人間だれしも生きていれば辛いこともあるし、ストレスもたまる。
・公私ともに充実していて、健康で、収入も充実していて、つまり全てが上手くいっている人ならそういったものに頼らなくても大丈夫かもしれない。
・しかし、世の中みんながみんなそうではない。多くの人は悩みを抱えている。
・現に震災あった仙台や熊本などの震災被災地ではパチンコの利用者が多い。
意見のまとめ方、論理的な説明によって「言われてみればその側面もあるな」と思わず納得する意見です。
だれしも生きていれば上手くいかないこともあるし、
諦めなければならないこともあります。ストレスも溜まりますね。
そういった広い意味での「ストレス」というものを解消すること=息抜き
が
人間らしい生き方や人生の楽しみを与えている
といってもいいかもしれません。
改めて考えてみれば、旅行も温泉も「息抜き」です。
高カロリーな食事や酒を飲んで酔っ払い、いい気持になるもの「息抜き」です。
ディズニーランドに行くもの、スポーツ観戦をするもの、カラオケも「息抜き」だという言い方をしても間違いでなないはずですね。
人それぞれにしっくりくる「息抜き」があるとすれば、タバコもギャンブルも「息抜き」になるはずです。
カラオケで好き放題歌ってバカ騒ぎするのは
あまり問題視されませんが、
それに比べると
タバコを吸いながらパチンコに明け暮れる
というのは問題視されがちですし、どちらかというと見下したような視線を送る人の方が多いかと思います。
フィットネスの観点から、タバコやギャンブルというのは推奨されるものではありませんが、WHOの定義する健康には「精神的にも良好な状態」という表現も含まれます。
人間らしい生活、生きている楽しみを実感するという点では、美味しいお菓子やジャンクフード、お酒、たばこ、ギャンブルといった体に悪いものを楽しむ
という要素も必要なのではないかな?
と感じさせられました。
人間が必要とする酸素は、実は猛毒なのですが、
それが無いと人は(多くの生物は)生きていけません。
言葉通りの意味での「毒を以て毒を制す」ことが健康(というか人としての楽しい人生)につながっている一面もあるようです。