前回に引き続き、石灰沈着性腱板炎についてのお話です。
カルシウムが肩の筋肉に溜まることによって起こる肩の痛みを
石灰沈着性腱板炎と言いますが、その原因とは何なのでしょうか?
先週お話した原因に加えて、大きく関与していると思われるのが乳製品です。
意外だと感じる方が多いのではないでしょうか?
乳製品を日常的に摂っている、食べているという方は多いかと思います。
その理由として「骨に良い」「なんとなく健康に良いイメージ」という
考え方をされている方がほとんとでしょう。
そこには「カルシウムが豊富」という印象があるからだと思います。
しかし、乳製品というのは実は体にとっては有害なものなのです。
なぜ悪いのかを説明するとその理由は非常に多くなりますが、
端的に説明するとカルシウムの過剰摂取になってしまうからです。
そもそもカルシウムは穀菜食+小魚という昔ながらの日本食で
十分摂取ができるものなのです。
乳製品にはカルシウムが豊富に含まれていますが、マグネシウムとの
ミネラルバランスも悪く、それを摂取すると血液中のカルシウム濃度が
非常に濃いものになってしまいます。
カルシウム過剰になってしまうと、石灰化というリスクが高まります。
人体というのは様々な外からの影響に対してノーマルな状態を保とうという
恒常性(こうじょうせい)を持っていますので、血中にあふれ出したカルシウムを
どこかに処理することで血液を健全な状態に保とうとします。
どう処理するかというと、人体の軟部組織へ沈着させること、文字通り
筋肉や血管内など「柔らかいところ」に「ひとまずここにカルシウムを置いておこ
う」という感じで貯蔵するわけですね。
腱板という方の筋肉は通常インナーマッスル
と呼ばれるように表層から内部にある筋肉です。
その筋肉にカルシウムが徐々に沈着していき、限度を超えた時それがある日突然痛み
として発祥すると、その痛みが「四十肩五十肩」
と呼ばれる症状になるということですね。
原因不明の方の痛みに長い間悩んでいるという方は、一度乳製品を徹底的に
避けてみてください。
肩の痛み改善に役立つことになるでしょう。