スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

著名人、芸能人に求められることは発症前の行動を事細かに公開すること

睡眠というテーマを続けようかと思いましたが、

ここでいったん一連のウイルス感染報道について感じることを書いておきます。

 

ウイルスそのものについて、または症状について

あるいは感染防止のための国や都県の施策、

休業補償としての支援金について、または個人でできる予防策など

様々な観点がありますが、一般市民の一人として最も気になるのは「予防策として何をすべきか」ということになるかと思います。

 

日々報道されるのは、今日の感染者数であったり、今の段階では報道されても正直どうでもよい諸外国の様子、あるいは「三密を避けるように」と言われているにも関わらず、営業しているお店に殺到する人々の様子ばかりですので、「肝心の情報」になかなか辿り着けません。

この場合の「肝心な情報」とはずばり「感染経路」です。

例え正確ではなくても、「おそらくあの瞬間に感染したのではなかろうか」と思われるポイントがあればそれは大いに参考になるはずです。

 

今朝のTBS情報番組「グッとラック!」では、珍しくその点について少し触れていました。

現在、ウイルスに感染し入院中の30代男性への取材だったのですが、その男性はマスクに加えてゴーグルまでしてガードし、手洗いうがいも入念に行っていたそうです。(実際の放送ではその方のマスク&ゴーグル着用自撮り写真まで画面に映りました)

にもかかわらずなぜ感染してしまったのか?

疑わしいのは、実はこの男性は副業でマッサージ師をしており、1対1で人ときわめて近距離で接する機会が多かったということ、そしてその時に限ってマスクを着用していなかったということです。

「なんでそこだけそうするの?」と思わず突っ込みたくもなりますね。

 

ここから推察できることは、やはり国や都県が言うように人と人との接触が感染源になっている可能性が高いということです。

そう考えれば外出時にマスクをつけることへ意識を高く持つ以上に、複数人が集まる室内、または近い距離で人と接する時こそマスクをしっかり着用すべきではないかという考えが成り立ちます。

 

我々は何となく「屋外の空気中に漂っているウイルスを吸い込まないようするため」にマスクをつける感覚がありますが、むしろ室内に入る時にこそマスクをするべきかも知れません。

大げさではなく、家族にうつさないためには「自宅でマスク」も検討するべきでしょう。

 

 

志村けんさんがウイルスの影響で亡くなられたことをきっかけにするように、東京都はいわゆる「夜のお店」の業界へ向けての休業またはそういった類のお店に行かないようにとという忠告を都民へ発しました。

公にはなっていませんが、やはり「近い距離で接する」という状況が発生するということなんでしょう。そこだけやけに限定的でしたからね。

 

その他、多くの芸能人や著名人たちが自身のウイルス感染を報告していますが、そのほとんどが感染経路についての明言を避けているのも気になることころです。

一昨日は元プロ野球選手の片岡篤氏が感染を公に発表し、動画で見るからに苦しそうにしている様子と共に「みなさんも気を付けて」という趣旨の言葉を発していましたが、大変申し訳ありませんがそれだけでは不十分に感じました。

「ウイルス感染の症状が出る前に片岡氏はどんな行動をしていたか」

「その行動の中のどの部分で感染したことが疑われるのか」

という2点について触れず、「皆さんとにかく気を付けて」では注意喚起ではなくただ恐怖を煽っているだけです。

 

報道ステーション富川悠太アナウンサーも同様です。

感染が判明してから数日後の同番組で「富川さんの感染前後の詳細」がフリップで説明されていましたが、「発熱を自覚したのはこの日」や「それでも一度は熱が下がったので番組出演を続けた」といった事実は報じられたものの、やはり「感染したと思われる場所や瞬間」については全く触れられることはありませんでした。

 

石田純一さんも感染を報告しましたが彼の場合は

不要不急の外出を避ける要請が出ている最中に飛行機に乗って沖縄へ行ったこと

そしてご自身が経営されているというお店の店長?(従業員?)とお店の休業に関する話し合いをしたことなどを報告しています。

そして今日のスポーツ紙が報じるところでは、それに加えてゴルフ(複数人でのラウンド)までやっていたことを告白したそうです。

タレントとしての世間からの印象や所属組織からの信頼を大きく損なうことになってしまったわけですが、正直に、そして比較的詳細に事の経緯を話してくれていることは我々にとって非常に有益な情報になります。

 

石田さんの行動から参考になる部分は

・直接対面しなくても

通話やビデオ通話で済むことはそれを使ったほうが良いこと。

・ゴルフなどオープンエアーの状態であっても、人と人(感染していないことが明確な家族を除き)が長い時間近くにいることはリスクである

といったことになるでしょう。

 

その他、多くの著名人や芸能人たちが感染を報告しており、今後もその数は増えていくことになると予想されます。

 

この段階で言えることは

仮に彼らが国や都県からの要請に完璧に従い、

人との接触を極力避けて、外出は食品の買い出し等の

最低限なものに止めていたにも関わらず「感染してしまった」ということであるなら、確実にそうした趣旨の発言をしているだろうということです。

 

「私は入念にガードを固めていましたが感染してしまいました。近所のスーパーに行くくらいの外出しかしていないのにです。そのくらいしか思い当る節がありません。だから皆さんも気をつけください」ということならば理解できるのですが、

多くの有名人たちはそういったことは言わず、ただ感染を報告するのみです。

 

ということは、勝手な想像で失礼ながら

「やめてください、控えてください」と要請が出ている場所へ行った、行動をした、または「三密」になる要素を作ったと推測してしまいます。

そしてその背景にある心理は「まあ自分は大丈夫だろう」という油断があったのだろうとも考えられるのです。

 

影響力を持つ芸能人、著名人の皆さんは仮に感染してしまった場合、非常に言いにくいのでしょうけれど、「どこで何をしていたのか」を我々に教えて欲しいと思います。それが感染拡大防止に役立つ情報となるからです。