フィットネスクラブで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

「終わった人」がまず始めたのは「スポーツジム」でした。

ここ最近、小説などを全然読んでいなかったのですが、ネットニュースを見ていてとても興味を惹かれ、買った本があります。

 

内館牧子の「終わった人」です。

 

主人公は、東大卒の銀行員というエリート街道を歩んできた男で、63歳で定年退職をするところから話が始まります。やっと定年を迎え、自分の好きなように時間を使える状態になったはずですが、「することがなくなった」ということで逆に悩んでしまうという物語です。

仕事一筋に生きてきたため、特に趣味ややりたいことなどがないため、「1日中暇な状態」が苦しくなりハローワークで職探しをしたり、大学院へ入ろうとしたりと、自分の居場所を探すことに必死になります。

 

詳しくは↓のリンクをどうぞ。かなり売れている本だということです。

www3.nhk.or.jp

 

早速買ってみました。「定年って生前葬だな・・・・」というなんともうまい表現から始まります。

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物語の序盤、定年を迎え何もやることがなくなってしまった主人公が最初に居場所を求めていったのはなんと「スポーツジム」でした!読んでいて驚きました。

暇でやることがないんならフィットネスクラブに入会して運動をしてほしい。とりあえず運動して健康な体を作っておけばあとはなんとでもなると個人的に思っていたからです。

そのような趣旨の記事もこのブログで書いていると思います。

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主人公はスポーツジムへ入会することを前提に見学へ行きますが、そこで一旦「やっぱりやめておこう」という気持ちになります。それはスポーツジムの独特の雰囲気です。予想に反して利用者に高齢者が多いということを生で見た主人公はそれだけで拒絶反応を示します。(写真にその部分が少し載っています)

 

しかし、主人公は最後にやはり入会することになります。それは見学担当のインストラクターの「私の祖父は84歳ですけど、リタイヤと同時にジムを初めて、今の一人でどこにでも歩いていきますよ」という言葉に惹かれてのことでした。

やはり「自分で歩ける」というのは誰しもが思う「健康な状態」だということでしょう。

そういった中年男性の心理をまるで本人であるかのような口調で表現しているプロ作家の文章というのは本当にうまいです。

 

仕事と居場所を無くした主人公が、まず最初に始めたのがスポーツジムです。そしてその中の会員の一人と知り合いになることから物語は進んでいきます。

 

フィットネスクラブで働いている私からするとこれは読んでいていて楽しいです。

よく現場見ている、よく取材しているな~と思わず笑ってしまうフィットネスクラブの内側の少し描かれています。↓の写真参照

きっと作者の内館牧子さんもフィットネスクラブに通っているのだと思います。

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