スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

2018東京ボディビル選手権

先週の日曜日19日は東京ボディビル選手権大会が行われました。

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ミスター東京とミス東京を決めるこの大会から日本代表クラスの選手達が多く生まれています。

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まず今年の大会で目立っていたのはフィジークやフィットネスビキニの参加選手の多さです。特にここ数年続くフィットネス系のコンテストブームの影響もあってか、男子フィジークの参加者が非常に多い!

本当かどうか不明ですが240人もいたそうです。

本戦のボディビル開始前の朝9時頃から予選があったということでした。

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ベストボディの優勝者や上位入賞やもかなり出場していたようで、中には有名な筋トレYouTuberもいたようです。

(私は知りませんでした😅)

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過去の他の大会で成績を残している選手の身体はやはり筋肉の密度や厚みが他の選手と比べて雲泥の差でした。

舞台慣れしていることもあり、ポーズを取るときのプレアクションも滑らかです。

 

フィットネスビキニの参加者はみんなモデル並みの身長と顔立ちです。

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ボディビル、フィジーク、ビキニというジャンルの違いは一般の人には中々理解が難しいかと思いますが、目指す身体のイメージやスタイルがそれぞれ大きく異なっているのが会場にいるとわかりますね。

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本戦のボディビルになるとやはり身体が別格です。

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昨日惜しくも準優勝に終わった白井選手が今年は優勝かと思われましたが、結果はなんとまた今年も2位!

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参加者の中では比較的小柄な松本選手が優勝でした。1分間のフリーポーズでバク転を見せてくれたのが松本選手でしたが、もしからしたらそのポイントも入ったかも知れません。

 

個人的にとても気になったのは女子のフィジークです。

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優勝した阿部選手の腹筋は男以上の大きさとカットで思わず目を見張ります。

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また来年もどんどん参加者も増えてレベルの高い大会になって行くかと思いますが、それに比例するように大会時間の長さが増して行くのは運営側の工夫で改善してもらいたいところですね。

ボディビル本線が始まるのが11時ごろでしたが、最後のポーズダウンで優勝者が決まったのは19時を過ぎていました。

 

これでは観ている方はどうしてもダレるし、飽きを感じてしまうことは否めません。

 

選手にしても長時間緊張を維持しなくてはいけないのはかなりの負担なはずです。

 

フィットネスが広まって来ている今こそそうしたら工夫をして一般のファン、ボディビルという競技自体のファンを増やせるように運営側は大会にイベント性を持たせる工夫をして欲しいと思います。

フィットネスクラブのチーフやマネージャーは「正しいクレーム」の見極めを!

フィットネスクラブというところはその形式上、

人とのつながりが色々な場面で発生します。

飲食店などと違い、他人同士が同じ場所で運動を共有する

というのは数あるサービス業の中でも面白い形式だな、と改めて感じます。

 

そんな特殊性から良い面もあり悪い面もまた数多く生まれます。

 

会員の皆さんからクラブへ対しては毎日のようにありとあらゆるクレームが発生します。直接言いにくい場合もあるのでアンケート用紙をロッカールーム等に用意しているクラブも多いでしょう。

「室内が暑い・寒い」

「掃除が行き届いていない」

などの施設に関するクレームや

 

「レッスンが難しい」

「もっとこのクラスを増やしてほしい」

などのプログラムに関するクレームが多いのですが、中には

「ロッカールームにテレビを付けろ」「電子レンジをつけろ」などというわがままそのものと言ってもいいような投書もあります。

 

もっとも厄介(と言ってはいけないかも知れませんが)なのは現場のスタッフやインストラクターに対するクレームです。

「教え方が下手」とか「分かりにくい」というような意見や

「スタッフ側が明らかに失礼な対応をした」ということであれば、お客さんのクレームは「ごもっともなご指摘」ですが、

「そこを指摘されてもどうにもできない」という点を指摘してくるお客さんがどこのクラブにも1人や2人はいます。 

 

最も多いのがスタッフやインストラクターの

「ちょっとした一言や言動に対するご意見」でしょう。

簡単に言えば「気にいらない態度や言葉遣いだった」ということですね。

 

もちろん本人に直接言えることではないですので、より立場が上のスタッフ、つまりチーフやマネージャーといった役職者のところに行って

「あの時あの人はこう言った」「こんな態度をしていた」

という報告をします。

 

そして”ありがたいことに”

そいうったお客様はご自身の過去の経験やフィットネスクラブに対する思い入れもそのクレームに合わせて非常に時間をかけて説明してくださることが多いです。

しかし、そのご指摘をいただくポイントが本当にピンポイント過ぎて施設側や当の本人(スタッフ側)はどうにもできないことの方が大半なのです。

 

実際に私が見てきた現場の例を挙げると

「頑張りましたね~!」

というトレーナーの言葉に反応された会員さんが

時間をかけてジムエリアのチーフに「あの言葉はないんじゃないのか」ということを延々とお話されていました。

今までなかなかダイエットに成功しなかったのに意識を変えて食べるものをガラリと変えたところ、体重や体脂肪が減ったというのです。

それをトレーナー(そのお客さんが頻繁に参加するスタジオプログラムの担当者)に伝えたところ、「頑張りましたね~!」と言われ、

非常に「上から目線感」を感じてしまい、腹が立ったというのです。

 

トレーナーの言い方やその時の表情がどんな様子だったのかということも考えられますが、「頑張りましたね!」というのは普通に考えれば誉め言葉ですし、それが「気にいらない」といわれると、一体どんな言葉が適切だったのか、非常に疑問です。

そのクレームのお客さんはどんな言葉をかけてほしかったのでしょうか?

心を見透かすことができる超能力者でもない限り、おそらくそのお客さんが納得する言葉を見つけ出すことが出来なかったと思います。

 

長々と書きましたが、つまり、取るに足らないクレームなわけですね。

ここで問われるのはそういったチーフやマネージャーのセンスや力量です。アルバイトの現場スタッフであれば、ことの大小を問わず、些細な問題やクレームでも上の立場のスタッフへ報告するのが基本ですが、それを役職者クラスがやってしまっては、何のための管理職なのか、ということになります。

 

こういったクレームを受けた際、その選別ができるチーフであれば「その場の対応」に止めておきますが、「なんでも報告マインド」のままの人の場合は高確率で、トレーナー本人までそのことを伝えに行きます。

 

ですが、それを聞かされても

当の本人は(前述した通り)なにもできないわけです。

チーフなどが「そういわれても対応が難しいと思うから今まで通りでいいよ」と付け加えてくれれば良い方ですが、「こんなご指摘をいただいたので」とただ報告だけしてきて対応はインストラクター自身で考えてくださいと言わんばかりのスタンスでは、次回のレッスンなどでそのお客さんと顔を合わせる時にただただ気まずくなるだけで、その気まずさを表情に出さないように無駄に気を使うことになります。

 

つまり、無駄な労力が増えるだけなのです。

 

フィットネスクラブ、スポーツクラブの役職者たちはクレームの種類を見極め、「ごもっともなご意見・ご指摘」と「指摘されても何もできない細かすぎるご意見」を選別できるようになって欲しいものです。

フィットネスクラブのスタッフ研修の大半が無意味なものである理由

ここ数日、お世話になっているフィットネスクラブの休館日に施設まで足を運ぶことが多くありました。

 

休館日というと、普通に考えれば「従業員の休みの日」ですが、施設内(クラブ内)では何かしらの研修が行われていることが多いのです。

内部のアルバイトスタッフ研修もありますし、私のように業務委託で入っている外部トレーナー・インストラクター達の研修なども頻繁に行われています。

 

私は研修参加ではなく別の理由で施設へ行っただけでしたのでその時に行われていた研修の様子がどんなものか軽い気持ちで遠目から見学させていただきましたが、行われていた研修が「本当に意味があるものなのか?」と疑問に感じざるを得ないものでした。

 

その研修とは、フィットネス業界では定番のロールプレイ(通称ロープレ)でした。

研修生たちが二人一組になり

一方がお客様役、もう一人がスタッフ役になって

商品の販売や、施設の体験利用者の

ご案内から入会へ誘導するセールスの研修です。

 

はた目から見ていても「これは気が滅入るだろうな」というのがはっきりとわかりましたが、それはロールプレイを通りして行われているのが「ミスの指摘」に終始していたからです。

ダメだった点、気になった点、ここをこうすればもっと良かったのにという点などをお互いに挙げ合うようにという社員スタッフの事前説明もありましたが、

とにかく

「あれがダメ、これがダメ、ここがダメ、ここが良くなかった」

のオンパレードなのです。

 

男女のペアで女性スタッフがお客様役として無料体験にきた設定で、そのカウンセリングを男のスタッフが行っていた様子を見ていましたが、私の印象では特に問題ないように思われた内容でも女性スタッフは「この一点がダメだった」として、男側が発した「たったの一言」が気になったというのです。

 

お客役である女性スタッフとの会話で、

「仕事が定時で終了することが多い」

ということを客役の女性が話すと、トレーナー役の男性は

「いいですね~!定時で上がれることが多いなんて夢みたいですよ~」と返答しました。女性スタッフはこの一言が気になったというのです。

 

その女性スタッフ曰く

「仕事が早く終わることが夢みたいに嬉しいことなのかどうかはあなたの感覚で、私はそのイメージを持ったお客さんの設定をしていなかった」と言うのです。

 

お客様の立場からすればもっともな指摘だとは思いますが、この女性は「ミスの指摘をする」という研修に特化し過ぎたロールプレイを行っているという印象を私はウケました。

仕事が早く終わることは一般的には嬉しいと感じるものですし、

サービス業であるフィットネス業界人からすれば

定時でスパっと退社できるというのはめったにあることではありません。

 

お客様とトレーナー間でカウンセリング時に

そういった価値観のすり合わせをしていけば

良好なコミュニケーションとなるはずですし、

よほど相手の印象が悪いものでない限り、

初対面の人同士は互いに積極的に会話を合わせようとするものです。

 

得意顔でミスの指摘を行う女性スタッフに対して

男性スタッフはまるで

「そんなポイントを指摘されても・・・」

「そんな細かいこと気にされてもどうしようもないよ・・・」

「占い師じゃないんだからあなたの心を読み取れるわけないよ」という表情をしていました。

 

これは一例に過ぎませんが

フィットネスクラブの研修というのはそのほとんどがこういった「ミスの指摘」「落ち度の洗い出し」が中心となって行われています。

 

そんな研修が半日近く続けば、

ただただ疲れて「早く終わりたい」という気持ちになるだけです。

 

フィットネスクラブのアルバイトスタッフの多くは恐らくそんな風に感じながら研修を受けていることでしょう。

精神的な辛さは睡眠でも日光でも栄養素でも解決しない

少し前に「うつ病にエクササイズは効果なし」という記事を書きましたが、今回も久しぶりに自分の経験から「精神的な辛さ」や「うつ病」というものについて触れてみようと思い、それに関する記事を書いていきます。

 

というもの今月に入り、衝撃的な出来事が続いているからです。

 

5歳の娘を虐待死させた船戸雄大、船戸優里の両被疑者へ娘が書き残した手紙は本当に心をえぐられるかのような内容でした。

(事件の風化を防ぎたく、個人的な怒りからも実名で両被疑者の名前を記載します)

 

戦時下の日本で動物園の閉鎖が決まり、飼育されている動物たちが抹殺されなくてはならなくなった際に、自分から食べ物を取りに行くということが出来なくなった象たちが体力が低下して弱っていく中、餌をもらおうと飼育員の前で必死に芸を披露し続けたという話(映画?)がありましたが、まさにそんな健気さが悔しい気持ちにさせられる事件でした。

 

そして昨日(6月9日)は新幹線の中で見ず知らずの人に刃物で刺された人が亡くなるという事件も起きています。「秋葉原連続通り魔事件」として知られる事件から今年は10年だという新聞報道があった矢先の出来事です。

 

こうした理不尽な形式での人の死というものは必ずどこかで関係する人にとっての圧倒的な精神的ストレスとして襲い掛かります。

人によっては内科的な疾患としてその症状が現れることもありますが、メンタルに来てしまうという人もいるでしょう。個人的にはその人の方が多いかと思います。

もっと言えば、

内臓系が強い人は精神的に弱めであり、精神面が強い人は内臓系が弱いというのが当てはまるのではないかと思います(勝手な想像ですが)。

 

人やペットの死などに限らず、多くの人が悩まされている「精神的な不安定感」や「うつ」というものに対して、

うつにはこれが利く!

こんなことをすると精神的に安定する!

という様々な情報が飛び交っています。

 

マインドフルネスもそうですし、適度なエクササイズはうつに効く、などという情報はネットでは頻繁に目にします。

 

少し栄養について学んだトレーナーなどは

(学んだといっても専門家を自称する人の話をうのみにしているだけですが)

講習会等で得意げに「精神疾患には〇〇がバツグンに効果を発揮する」などと得意げに話をします。

 

私が実際に講習会で聞いたのは

うつ等の精神的不安定はセロトニンという脳内物質が分泌されなくなることで起こる。セロトニンの原料となるのはメラトニンという概日リズム(体内時計)を司るホルモンなのでメラトニンが分泌されるように日光(特に朝日)を浴びると良いというものです。

 

また

そのセロトニンの分泌に密接に関係するのはマグネシウムという栄養素なのでそれを背局的に摂取することが良いという話も聞きましたし、トリプトファンという必須アミノ酸セロトニンの原料となるものなのでそれを含んだ食品としてバナナもおすすめだというような話も聞きました。

(有名になった脳科学者の中野信子さんもラジオ等でそんなことを話しています)

 

実際にうつ症状に悩まされた私の経験からすると、

「そんな簡単なものじゃない!」

と言いたくなります。

 

辛いとき、というのは本当に「何をしてもダメ」なのです。

 

薬(精神薬)などに頼ることは体にむしろ有害などいうことは私は知っていたため、薬は飲みませんでしたし、同じことで悩んでいる人にも薬だけは飲まないで欲しいし、すぐに使用を止めて欲しいと思いますが、

 

じゃあ

バナナを食べれば気持ちが落ち着くのか?

マグネシウムを摂取したらすぐに良くなるのか?

日の光を浴びるようにすれば回復するのか?

というと、そんなことは無いというのが現実です。

(上記3つを私は全て試してみました)

 

そもそも「精神疾患に有効なものはこれだ」とお話をする人の多くが精神的に辛い状態になって悩まされたことがないということが言えるかと思います。

筋トレをまともにしたことがない整形外科医が膝の痛みを抱える患者さんに「足腰の筋肉をつけると良い」とアドバイスをして、

そのアドバイスを受けた人が「少しトレーニングをすれば簡単に筋肉がつく」と思ってフィットネスクラブに入会するもののトレーニングが上手くいかずに長いこと痛みに悩むということに似ています。

 

本当に理論だけまくしたてるのはやめてもらいたいと思います。

 

このブログで過去にも書いていますが、

精神的な辛さを和らげるには、まず「話すこと」です。

 

仮に気持ちをもとの状態に戻してくれるような根本的なできごとが起これば辛さは一気に解消しますが、それは死んでしまった人が生き返るとか、自分にとっての精神的苦痛の元になっている人(会社の上司とか)が異動などでその場からいなくなってくれることや、宝くじが当たってお金の悩みから解放されるといったもので、現実に起こることは極めてまれだし、不可能だと言ってもいいでしょう。

 

何度も同じ話をしてもいいから

徹底的に話して話して話しまくることが自分を落ち着かせてくれます。

 

栄養だの日光だのエクササイズだの睡眠だのはそれがすんでからの話です。

 

精神的に辛くなったら、何度も話を聞いてくれる人や場所、サービスを探しましょう。ネット検索で安易なサプリメント等に引っかからないで欲しいです。

2018年東京オープンボディビル選手権観戦記

今週日曜日(5月6日)はフィットネス業界人としては毎年恒例の、

と言っても過言ではない「東京オープンボディビル選手権大会」が開催され、今年も観戦して参りました。

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お笑いタレントがボディビルに挑戦をしたり、フィジーク選手や筋トレユーチューバー等の影響もあるのか、10年ほど前はまだまだマニアックなゲテモノ扱いだったボディビルは今や多くの人のあこがれの舞台になっています。

 

現在、プロボディビルダーとして海外で活躍する山岸秀匡選手が、かつてフジテレビで放送されていたジャンクスポーツという(何の中身もない)番組に出演した際に、バカにしているとしか思えない扱いを受けていたことがありました。

もしかしたら今でもその映像は動画サイトに残っているかも知れません。

 

しかし、完全に時代は変わり、スポーツや囲碁将棋などと遜色ない「競技」としてボディビルは定着してきている感があります。

大手企業が1社でもスポンサーになってくれて成績優秀者と契約してくれる、なんてことが起きれば競技から「プロ競技」へと一気に変革が進むかもしれません。

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この大会は「オープン」という大会名が示すように誰でも参加できる大会で、

いわばビギナーの人やボディビル歴が浅い人向けの大会というのが根底にありますが、もはやそんな程度のレベルではなく、むしろ初心者がのこのこ参加してきても瞬殺されてしまうほどと言ってよいくらいの参加者の層は厚いものになっています。

 

注目だったのはやはりタレントでもある、なかやまきんに君です。

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この人も筋肉タレントとして(お笑い芸人ということもありますが)、これまでゲテモノ扱いされてきた印象がありますが、もはやすっかり「競技者」です。

ちゃんと中山翔二選手と呼ぶべきですね。

大会パンフレットを見て知ったのですが、そんなきんに君も39歳!!

そして全くそんな年齢を感じさせない見た目の若さでした。

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決勝ラウンドに見事勝ち残り、1分間のフリーポーズでは

知っている人にはおなじみの「きんに君のネタ」になっている

ボンジョビの「It's My Life」に合わせてポージングを決めてくれて、会場は大盛り上がりでした。

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ボディビル大会はあくまでも「競技としての大会」であり「競い合い」なのでショーでもなければエンターテイメントでもありませんので、大会の時間が非常にながく、見ていて中だるみしてしまうという点が問題と言えば問題です。

 

多くの人にもっとボディビルを見てもらうには見ている側に「飽き」を感じさせない大会運営の工夫も必要だと感じました。

「100年時代の人生」なんて本気で信じているんですか?

なんと、気が付けば3月は

丸々ブログ記事を書かなかった月になってしまいました。

それでも結構な人数の皆様からアクセスがあったようでうれしいものです。

読まれている記事を確認してみると、同業者の方がこっそり見てくれているのではないか、という印象ですね。

 

さて、3月から世間では森友学園スキャンダルで大手メディアは一色です。

つい昨日は「口裏合わせをしていた」と財務省

大田理財局長が国会で認めましたね・・・・。

テレビ新聞は「森友一色」の状況が続きますが、

本屋へ行ってみるとこちらは「100年時代の人生」です。

 

リンダグラットンの「ライフシフト」という本が世界的ベストセラーになり、日本語版のサブタイトルが「100年時代の人生戦略」でしたので、まさにそれに乗っかる形で「100年時代の人生」に関する本や雑誌が軒並み出版されています。

五木寛之の「百歳人生を生きるヒント」も売れているようですし、

「100年時代のライフデザイン」という表紙の経済紙も並んでいます。

 

100年という数字が出てくるのは

人の寿命、それも体が自分の思うままに動かせる健康寿命というものが延びてきているということが挙げられていますね。

・昔に比べてとにかく人が長生きするようになった。

・定年退職してから自分が死ぬまでに過ごす時間が大きく増えた。

という2点が起点となり

・人によっては死ぬまで仕事をしないといけないのではないか?

・人の寿命よりも会社(企業)の寿命の方が先に尽きてしまうので、どこかで転職しないといけないことになる。

といった論理が展開されているようです。

 

しかし、フィットネストレーナーとしての観点から

「100年人生」の理論を見ると違和感しか感じません。

 

なぜなら、この観点(100年人生)は

「五体満足で健康な状態でいること」が前提で進んでいく話だからです。

 

まず日本人が亡くなる理由(死因)の1位は癌です。

「日本人の2人に1人は癌になる(である)」などという主張もあるようですが、

統計的データとしては男性は25%(4人に1人)、女性は16%(6人に1人)が癌でなくなります。日本人の死因2位と3位である心疾患、脳血管疾患も合わせると亡くなる確率は55%にもなるという試算も出ていますね。

 

そして重要なのは、それらの病気疾病が

ある日突然、一瞬でやってきてしまう危険性があることです。

俳優の大杉連さんが先般、まさに突然死と言える形でお亡くなりになりましたが、66歳という若さです。

プロ野球監督の星野仙一さんはすい臓がんで70歳で亡くなりました。

千代の富士(九重親方)も60歳で還暦土俵入りを行い、ピンピンしていたのに翌年にすい臓がんで次の年には亡くなってしまいました。

古くはジャイアント馬場も60歳まで現役でピンピンしていたのに翌年には大腸がんでなくなりました。

 

不謹慎ですが、「20○○年、亡くなった人」と検索すればまとめサイトがヒットし、著名人の死因や年齢が簡単に確認できますが、100歳近くまでなんの病気もせずに天寿を全うしている人など、ほとんどいないというのが現実です。

 

100年時代の人生

平均寿命が延びている

などというのは確かに事実なのでしょうけれど、

だからと言ってそれが「自分にも当てはまる」と思うのは早計ですし、元気に動ける身体で人生を楽しめる状態のまま年を重ねていけるかどうか本人の努力次第です。

 

現に老々介護は社会問題であり、それによって会社を辞めざるを得ない状況に追い込まれている人はものすごく多いし今この瞬間も増えています。

 

65歳以上の寝たきり状態にある人の割合は日本はなんと33.1%!!!

3人に1人は寝たきり!!!

ダントツで世界一位だそうです。

 

家族や親せきを辿ってみると、何かしらの介護サービスを受けていたり、何らかの病気で困っている状態にある人がほぼ確実に出てくるはずです。

 

100年時代の人生を本気で信じていますか?

 

俺は、私は、100歳まで生きるんだなぁって思っていますか?

 

何かがあなたを自動的に100歳まで生かしてくれるわけではありません。

 

100年時代の人生ブームにはそういった観点がすっぽり欠けています。

身体に悪いものでも時には必要?

少し前の話ですが、

中部大学教授で頻繁にメディア出演もしている武田邦彦氏が

インターネット配信番組の虎ノ門ニュースでパチンコ(ギャンブル)とタバコについての独自の見解を述べており、その話が不覚にも(と言っては失礼ですが)納得させられる内容でした。

 

武田教授は話が非常に上手いので、それに惹きこまれてしまったという点もあります。

 

彼の主張は以下の通りす。

・ギャンブルもタバコも人間には必要だ。

・それは息抜きのためである。

・人間だれしも生きていれば辛いこともあるし、ストレスもたまる。

・公私ともに充実していて、健康で、収入も充実していて、つまり全てが上手くいっている人ならそういったものに頼らなくても大丈夫かもしれない。

・しかし、世の中みんながみんなそうではない。多くの人は悩みを抱えている。

・現に震災あった仙台や熊本などの震災被災地ではパチンコの利用者が多い。

 

意見のまとめ方、論理的な説明によって「言われてみればその側面もあるな」と思わず納得する意見です。

だれしも生きていれば上手くいかないこともあるし、

諦めなければならないこともあります。ストレスも溜まりますね。

 

そういった広い意味での「ストレス」というものを解消すること=息抜き

人間らしい生き方や人生の楽しみを与えている

といってもいいかもしれません。

 

改めて考えてみれば、旅行も温泉も「息抜き」です。

高カロリーな食事や酒を飲んで酔っ払い、いい気持になるもの「息抜き」です。

ディズニーランドに行くもの、スポーツ観戦をするもの、カラオケも「息抜き」だという言い方をしても間違いでなないはずですね。

 

人それぞれにしっくりくる「息抜き」があるとすれば、タバコもギャンブルも「息抜き」になるはずです。

カラオケで好き放題歌ってバカ騒ぎするのは

あまり問題視されませんが、

それに比べると

タバコを吸いながらパチンコに明け暮れる

というのは問題視されがちですし、どちらかというと見下したような視線を送る人の方が多いかと思います。

 

フィットネスの観点から、タバコやギャンブルというのは推奨されるものではありませんが、WHOの定義する健康には「精神的にも良好な状態」という表現も含まれます。

 

人間らしい生活、生きている楽しみを実感するという点では、美味しいお菓子やジャンクフード、お酒、たばこ、ギャンブルといった体に悪いものを楽しむ

という要素も必要なのではないかな?

と感じさせられました。

 

人間が必要とする酸素は、実は猛毒なのですが、

それが無いと人は(多くの生物は)生きていけません。

言葉通りの意味での「毒を以て毒を制す」ことが健康(というか人としての楽しい人生)につながっている一面もあるようです。