スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

健康の二極化によって考えられること

昨日の続きとして健康の二極化=「健康格差」の広がりからどんなことが考えられるのかを書いていきます。

 

既に運動が好き、トレーニングが好き、フィットネスクラブに定期的に通っているという人はそれだけで健康が維持、または向上ができます。ですからこの人たちは問題なしと言っていいでしょう。

※運動の頻度、トレーニング内容などの細かい話は別として

 

問題なのは、昨日書いたような「すでに見てわかるくらいの不健康な人」です。

「問題なのは」と書きましたが、そこには2種類の「問題」があります。

問題1はとても簡単に解決できること。

問題2は簡単に解決できない、または可決不可能なことです。

 

1の意味での問題というのは不健康な状態を改善させるという意味です。

これは、運動をすること、運動習慣をつけることによって確実に改善します。

運動をすることで逆に健康を害してしまったというケースは事実上、ありません。事実上と書いたのは、日本人の場合、「運動すること=走るか泳ぐ」と考えている人が本当に多いということなのです。

普段から何も運動してない人がいきなり走り出したら、ひざなどの関節を痛めたり心臓に過度な負担を掛けて体調を崩すことにもなりかねません。

ジョギング(ランニング)による健康法の提唱者は、自分自身がジョギングをしている最中に倒れてそのまま亡くなっています。

泳ぐというもの実は危険が伴う行為です。素肌を露出した状態ですから体温の調節の影響を心臓が受けやすくなりますし、水の中に入ればそれだけ水圧がかかりこちらも心臓や血管を圧迫する力を身体が受け続けることになります。

プールサイドやロッカーとプールの間の通路で滑って転倒するということも忘れてはいけないリスクです。

フィットネスクラブの中で起きる事故の大半はプール・お風呂などでの事故です。

健康のための運動=陸上を歩くこと(水中ウォーキングではない!)と筋トレと考えましょう。

 

そして2の意味での問題とは、「不健康で運動が必要な人」ほど、そもそも運動をしない、やろうともしない、やってみようともしない、どれだけ自分の身体が病魔にむしばまれても絶対に自分の身体を動かして運動しようとはしないということなのです。

 

こういう人達の意識を変えるということがとても大変で、最後の”最期”まで人の手に頼ろうとします。具体的に言えば病院や医療行為です。

1日5分でいいから外を歩いてくれれば改善する血液のドロドロや血圧の高さに対して、自分では運動しませんから、薬に頼ります。

薬では根本的な問題は解決されませんからさらに状態は悪くなり、薬の量が増えます。それでも運動しない→症状悪化→また薬、もっとひどいと入院&手術のスパイラルを回り続けます。

こうやって見直してみると、人を健康にする筈の「医療」というものがもう助からない人に対する「延命措置」になっているということがわかると思います。

 

健康格差によって起こること(既に起こっていると言ってもいいですが)というのは「医療」が「延命措置」に変化していくということです。

そうなってくれば、医療費・保険料というものもその在り方が変化してくるということが考えられます。

それについてはまた明日、書きます。