佐藤優や大前研一が著書でよく言っている(以前から言い続けてきた)ことが「二極化」です。
ヒトにおいても、モノにおいてもこの二極化はどんどん進み、結果的にカネもその流れに沿って行くだろうということです。
モノの二極化
つまりできるだけ安いほうがいいコモディティ商品と
一定の価値がある高級品(値段を出してもほしいと思えるもの)
に色々なものが分かれてきています。
少し前まではお金がかかったプロテインなども、今は1㎏で3,000円を切るようになってきました。
食器とか文房具とか家庭内で使うものはだいたい100円ショップで済みます。携帯もSIMフリーにすれば1500円前後の月料金になります。
ヒトの二極化
これも商品と同様に、特に何か価値を生み出せない人はその労働力としての商品価値が下がり、どんどん安く買いたたかれてしまう。反対に何か価値を生み出せる人はどんどん重宝されるようになるそうです。
これを踏まえてフィットネストレーナーという立場から、日本の現状を見てみると「健康の二極化」というものを強く感じます。
健康的な体形、顔の表情をしている人と、明らかに不健康な太り方をしていて無表情でスマホを触り続ける人、何を考えているかわからない人の差がはっきりとして来ています。
フィットネスクラブに通う人というのは健康に対する意識や「筋肉を付けたい」「脂肪を落としたい」という自分の見た目に関する意識の高い人たちですが、その中でも「表情豊か人」と「何を考えているかわからない人」に分かれます。
特に中年の男性に多いのですが、いかにも「私が次にその器具を使いたいのです」といった様子でマシンの順番を待っているのに、表情を見るとそれらしい雰囲気は出していない。
「次の順番をお待ちですか?」と声を掛けても無反応。
でも自分の順番が来るとサッと来てその器具を使いだす。
というような人がいます。
その反対に「次、使わせてください」「今インターバル中ですよね?一瞬だけ、いいですか?」と言うように一言声掛けしてくれる人もいます。当然「表情豊かな人」というのは後者の方で、そういった人ほど引き締まった体をしています。
フィットネスクラブの中でもこうなのですから、普段運動習慣がないという人は私から見ると本当に体力がなさそうで、太り方にも意味がなく、顔の色を見ただけで内臓(主に肝臓)の状態が悪いことがわかるくらいの不気味な黒さが滲んだ顔をしています。そして、そういった人たちが今電車の中に溢れるくらいのスピードで急増しています。
この健康の二極化が何をもたらすかについて、明日書いていきます。