スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

ベルギーの病院では既にペッパーが運動指導をしている

このブログで何度も触れてきたロボット「ペッパー」によるフィットネス業界の変化、フィットネスクラブの現場で起こる「アルバイトスタッフ不要」という変化に関連するニュースがどうしても目に入ってきてしまいます。

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この記事ではベルギーの病院でのペッパーの活躍を取り上げています。すでに「運動プログラム」をペッパーが行っているそうです。その場面の写真や動画はないのですが、椅子に座って行う簡単な運動ならペッパーでも十分可能でしょう。

 

通常モデルのペッパーの値段は約19万円!フィットネス業界人の1か月分の給料で、語学堪能、サボらない、ミスしない、作業としての仕事は1回で覚える、というスタッフが手に入り、何より雇ってからのアルバイト料(給料)を支払う必要がありません。

 

フィットネスクラブの「フロントスタッフ」というのはその仕事のほとんどがペッパーに交代可能です。見学の案内、入退会の事務手続き、物品購入手続き、などなど。

電話でのご案内や対応などどうしても「人でないと無理」という部分を除き、「ロボットができること」が仕事の多くを占めるフロントスタッフの仕事はいよいよ交代となる時期が近付いてきていると感じます。

 

世の中の仕事にどんどんロボットが導入されるにつれて「人の仕事が機械に奪われる」ということの恐ろしさ煽る人がいれば、そうではないとする意見もあります。フィットネス業界に関しては後者、つまり「仕事が機械に奪われることはない」と私は考えています。

だから、今現在フィットネスクラブで働いているスタッフ(アルバイトも含めて)は安心ということではなく、ペッパーなどのロボットの導入でフィットネスクラブが「本来あるべき姿に戻る」ということになるだろうと思います。

 

その理由として多くのポイントがありますが、まず第一に言えることが、フィットネスクラブというところは本来、学生アルバイトを採用するところではないということです。採用するのはいいとしても、現場に立つスタッフとして行うクラブ側の研修は本当にお粗末な内容のものが大半です。

浅い知識・簡単なマシンの使い方を教えた程度ですぐにユニフォームを着せて「トレーナー」と呼んでしまう仕組みがそもそもおかしいのです。

研修する側の社員、採用する側の会社の従業員も「トレーナー」と呼ぶにふさわしい人がどれほどいるか言うと、ごく少数だと言えるでしょう(ゴールドジムは別)。

 

フィットネスクラブがお客様へ提供するサービスは、「マックジョブ」という言葉に代表されるようなファストフード店の仕事、マニュアルを覚えてすぐにできるような仕事ではないはずです。それを強引に「マニュアル化」して学生アルバイトに覚え込ませる形の研修システムと作っている業界が悪いのです。

この続きは明日です。