昨日の続きです。
特に注目することがなかった「スポルテック2016」の中で、私が唯一、出展ブースを止めて担当者のお話を注意深く効いたのは「アクトス」という企業の行うスポーツクラブの運営のやり方、経営スタイルについてでした。
それはこの「アクトス」という会社がこのブログで何度も取り上げているフィットネスクラブ・スポーツクラブの低価格化ですが、それを「極限まで突き詰めて行こう!」という明確なスタンスが見える会社だったからです。
パンフレットの写真でもそれが明確ですね。
ポイントは「驚きの低価格」です。なんと月会費2700円~の料金プランで価格設定してきています。写真を見ればわかりますが、ポイントは人を雇わないこと、特筆すべきは「セルフ入会端末」です。スーパーマーケットやTUTAYAでもどんどんセルフレジが導入されてきていますが、このアクトスという会社もその方針を他社に先駆けて採用しているということだと思います。
受付スタッフの代わりにペッパーを置いたらそれである程度の接客応対はできてしまうでしょう。
このブログでも以前指摘をした(?かも知れません)のですが、フィットネスクラブ・スポーツクラブに「入会する」という行為は現状からもっと簡素なものにできるはずです。にもかかわらず、ほとんどのクラブの多くが入会の際に必要書類を何枚も書かせたり、会費の支払いのためにクレジットカードを新しく作らせたり、とまるで20年前のやり方を続けています。
これにより、記入してもらった書類をさらに社内のコンピュータに打ち込んでデータ化する必要があるため、事務員としてのフロントスタッフが必要になります。
その個人情報データを上手く活用しているのかというと、全く活用できていないフィットネス業界なんですが、あらゆる場面でクレジットカードでの支払いができ、さらにマイナンバーなど個人情報がデータ化して管理されいる現代で、いちいち「必要書類を記入する」ことなんてはっきり言って不必要な作業です。
ペッパーは「顔認証」をすることができますし、スマホや銀行口座などでも指紋などの生体認証が主流になってきています。本人確認・悪用されないための判断は「書類を書いてもらう」ことをしなくてもできるはずなのです。
入会専用端末にクレジットカードを読み取らせ、指紋や顔認証で本人確認ができればもうそれで「入会完了」のはずです。この考えを実践しているのがアクトスで、そこに注目していたのはアクトス1社だけでした(スポルテック2016では)。
このいわばアクトススタイルの店舗が増えることによって考えられることは「大手クラブのモノマネ」です。これについては明日に続けます。