今回も「睡眠の必要性」について考えてみます。
結論から言えば、健康のためには必要なこと だと私は考えています。
前回も少し触れましたが睡眠はまさに「その人の生活習慣の一部」なので、「一番良い睡眠時間は人それぞれ」ということになるかと思います。
(一般的にな生活から考えるとおおよその目安として7~8時間は必要ではないかと前回触れました)
睡眠というテーマはいろいろな角度から考えることができるので
今後の記事でも続けて書いていこうと思います。
例えばショートスリーパーになれると主張する団体や個人が発信する情報によれば、「眠気を感じることが睡眠不足であると一括りに捉えるべきではない」ということですが、確かに睡眠とは別に「眠気」を感じる場所や状況は日常のあらゆる場面で発生するので、その指摘は一理あると思います。
(と言ってもショートスリーパーそのものには疑問ですが)
やはり睡眠とは「身体を休ませる行為」であることに間違はないと私は考えています。
前回は人間の活動時間の観点からそれに触れましたが、生物としての身体活動という点から考えても、どうしても必要になってくるのが睡眠なのではないでしょうか。
睡眠とは見方を変えれば、身体に悪い行為でもあります。
昔から「そんなところで寝てると風邪ひくよ!」などと言われることがあるように、確かに睡眠中は筋肉の活動が無いことなどから体温が下がり、免疫力は低下します。
当然血圧も下がりますし、心拍数も下がります。ということは全身の血流が悪くなるということにもなります。
いわば睡眠とは仮死状態なんですね。
ドラマなどでよく(むしろコントの舞台設定の方が多い気がしますが)雪山で遭難し、「寝たら死ぬぞ!!」などと仲間内で励まし合うシーンがありますが、確かに寝るという行為は病気に掛かりやすくなる、または命を危険にさらす行為でもあります。
しかし、なぜそんな睡眠が必要なのかというと、起きて活動する(ONにする)分だけ休ませる(OFFにする)必要が出てくるからだと思います。
寝ることが身体に悪いというのは、前述した体温低下や心肺機能低下からくるいわゆるバイタル(生命維持機能)の低下ですが、
人が活動する、生きるという行為にはそれほど莫大なエネルギーとエネルギー代謝が必要になるということです。
病気から身を守る免疫はもちろん
身体に悪いものばかり食べ過ぎてメタボになったり、酒の飲みすぎで脂肪肝になったりといった不健康状態であっても人体は生命維持を続けますから、不健康な体だけど「生きていられる」わけです。
呼吸をする、血液を送るために肺と心臓を動かし続けなければなりません。
また、免疫に直結するのが体温であり、人の体温は35°~36°なわけですがその温度をキープし続けなくてはならないわけです。
体温で考えればわかりやすいですが、35°~36°というのは気温に置き換えれば真夏の猛暑または酷暑と言っていいくらいの温度です。
そのくらいの高温の暖房をガンガンにつけている状態が人間の体温であり、それによって免疫ほか生命維持活動がなされるわけで、それを基礎代謝と呼びます。
この状態を長時間続けることは「生命体としての人体」には酷な事であることは容易に想像がつきます。
人体はよく自動車に例えられますが、自動車も長時間走ってそのままエンジンをかけっぱなしにして置いたら劣化が進み、すぐに故障してしまいます。走った分だけ休ませる必要がありますね。
このように考えれば、莫大なエネルギーと労力を使う「生命維持」という行為に相当する分の休息を取らなければバランスが保てないことも推測できます。
体温も下がり、血圧も下がり、、、と命を危険にさらして仮死状態になる睡眠ですが、明日また生きるために必要な「身体の活動休止行為」と捉えれば、やはり健康のためには必要なものであるといえます。