筋トレ系YouTubeの世界では依然としてアナボリックステロイドの論争が続いています。それ自体が注目される=再生回数を稼げるトピックになっているようですし、上手い具合にステロイドユーザーを茶化したおもしろ動画を作っているユーチューバーもいて、個人的に楽しんでいたりもします。
ステロイドを使っていないナチュラルトレーニーたちの言い分は以下のようになるでしょう。
・筋トレをすれば「アナタも私のような体に成れる!」と匂わせるような動画で視聴者を集めている
・実際はステロイドを使わないと短期間で劇的に筋肉が増えることはないにもかかわらずユーザーたちはそこには一切触れない
・彼らに憧れて筋トレをやり込んでいった人たちがステロイドに手を出すと大変なことになるじゃないか
※サプリメントやアパレルなどの物販は別として
実際にアメリカではアーノルド・シュワルツェネッガーなどのマッチョな体に憧れる人達がステロイドに手を出すことが社会問題化しているようでこんなドキュメンタリー映画も作られたほどです。
Amazon.co.jp: ステロイド合衆国~スポーツ大国の副作用~ (字幕版)を観る | Prime Video
ステロイド論争の結論、問題の本質はこの映画が視聴者に問いかける質問で決着しますのでそれはまた後日に書きます。
現在、ボディビル系のコンテストを主宰する団体の中でも大手と呼べるのはJBBFとFWJ(昔のNPCJ)で、もう既に
という認識は多くの人が何となく察してくれていますが、ステロイドを使うことが主流になってしまうこと=日本がアメリカ化してしまう危険性はしっかり認識しておく必要があります。
カーリング選手の藤澤五月さんが筋トレユーチューバーの動画を観てFWJの大会に出場して大きな話題となりましたが、
人はやはり「華やかなイベント」であったり「見栄えが良い方」をどうしても選んでしまう者です。藤澤さんがJBBFではなくFWJを選んだことをJBBFの関係者たちは忸怩たる思いで見ていたと思います。
このステロイド論争がいつまでたってもスッキリしない、言い換えればここがはっきりしてくれれば解決するというポイントはJBBFとFWJの両団体がスタンスをはっきりさせることにあるでしょう。
JBBFは既にボディビルを「競技」とすることを明確にした団体で、競技であるゆえにきちんとルールを設けており、そのルール確認も行われています。
FWJ(正確に言えばその上のIFBBという団体になりますが)は、競技団体であり、ルールも規定しているものの、実際にはそのチェックはされていません。
競技団体というよりも興行団体、つまりプロレス団体に等しいのです。
FWJ(IFBB)が自ら興行団体であることを明確にして、「これは競技ではなくエンターテインメントです」とはっきり言ってくれればもうスッキリなんですがね・・・。