ニュースアプリのNewsPicksを通じて、ライブドア配信のニュースに目が留まりました。
飲食店、それもチェーン展開する企業が運営する店舗で24時間営業を廃止しようという動きが見られてきているということです。
「電通の社員の自殺が過労だ」ということが認定されてから、一斉に大手企業が慌てたように動き出しました。
まるで「本社(本店から)偉い人が来るから!」と慌てて事務所内やスタッフルームの片づけを始める店長(フィットネスクラブで言えば支配人)のようです。
フィットネスクラブでは年に数回、本社や外部から監査役の人間が施設に入り、中の様子や書類の不備などを細かくチェックしていきますが、それに合わせてフィットネスクラブの社員スタッフが総動員でクラブ内を身ぎれいにしようと毎回大慌てで準備を整えます。
記事には日本マクドナルドの担当者の言葉が以下のようにあります。
「24時間営業に必要な人材や光熱費にかかる投資を昼の時間帯のサービス強化にあてたほうが、お客様のご希望に沿うことができるという店舗が多くなってきた結果です」
だそうです。
どこにも「深夜に働く従業員の健康を考えて」という主旨の言葉がありません。
「昼の時間に集中した方が儲かるという店舗が多くなっている」から「24時間をやめる」ということです。
ということは「24時間やった方がお客様のご希望に沿う」と企業が判断すれば24時間営業するということでしょう。
嘘でもいいから「24時間営業は従業員に昼夜逆転した生活を強いることになり、健康を害することを考慮して、導入しておりません」とでも言えよと思います。
さて、フィットネス業界・フィットネスクラブはどうかというと、「ほとんど24時間営業」という状態のクラブがほとんどです。
24時間型のジム・クラブというのも最近は急激に店舗数が増えてきていますが、大手企業が運営するフィットネスクラブは完全に24時間営業というものではありません。
しかし、営業時間を見てみるとほとんど24時間営業なのです。
どこのフィットネスクラブも大体、
開店時間は午前9~10時
閉店時間は午後10時~11時です。
夜11時に閉まるということは、中で働くスタッフは”夜11時から”いわゆる「締め作業」という閉店作業を行ってから退社をするので、当然お店を出るのは深夜0時を過ぎます。
そこから電車等で帰宅するころにはもう深夜1時~2時という時刻です。
さらにそこから(翌日の出勤時間が遅い場合もありますが)翌日の開店時間午前9時に合わせて出勤しなくてはいけません。
朝9時に店が開くということは、もちろん「出社時刻」としてタイムカードを打刻するのは朝8時くらいになるはずです。
家に帰ってほんの数時間だけ寝たらまた店舗へすぐ出勤です。
こんな生活を続けていたらどこかでその負担は病気や体調不良という形で表れてくるはずです。
飲食業界にならって、「ほとんど24時間営業」という状態を改めようという動きがフィットネス業界からも出てきてほしいと願います。
まあ、出てこないんでしょうけどね・・・・。