中部大学の武田邦彦というテレビでもよく目にする教授が自身の音声ブログで
老化と不使用現象についての解説をしていて、それが体力や筋力というものを考える際にとても有効な判断材料となります。リンクを張りますので是非聞いてみてください。
この音声ブログでは「不使用現象」という表現をしていますが、私は「退化」という表現をイメージすることが多いです。
フィットネスクラブ、トレーニングジムに行くと非常に筋肉が付いた人をよく見かけます。かなりの年配、高齢者と表現してもおかしくない年代の人でも長年トレーニングを続けている人は非常に若々しく、健康的です。
その逆に、年齢的には10代後半~20代のまさに「若々しい」状態にもかかわらず、腕や脚にほとんど筋肉がついておらず、筋力も付いていないためになにも重りが付いていない状態のバーベル(20㎏)でも持ち上げるのにやっと。
体を震わせながらようやくベンチプレスが2~3回できるというような人もいます。
これはまさに、「筋力を使用しなかったこと」による機能低下、つまり筋力低下です。
人の身体というものは、使用しない機能をどんどん忘れさせていきます。これが「退化」だと私は考えています。
一番身近なところでは、電話番号と漢字です。自分の携帯番号・自宅番号くらいは空でも言うことはできますが、それ以外でアドレス帳に入っている番号(携帯でも固定電話でも)をすぐに言える人は多くはないはずです。
携帯電話がここまで普及する以前は、私も友人の家の電話番号を何件分も頭で覚えていて何も見なくとも電話を掛けることが出来ました。
漢字も同様です。PCや携帯電話での文字変換機能が充実した分、「あれ?この字は漢字でどう書くんだっけ?」という状態になることは本当に多いです。
番号・漢字を覚えておく必要がなくなったためにその機能が人から失われて行っているのです。
老化というのは誰にでも起こり得る仕方のないことですが、退化・不使用による身体の機能低下は年齢を問わずにいつでもトレーニングによって改善できます。そしてそうやって退化させないように努力し続けている人は結果的に見た目も若いです。
アンチエイジングという言葉がすっかり定着していますが、その本当の意味は「老化に逆らうこと」ではなく「退化に逆らうこと」「人の身体の機能をフルに使うこと」「不使用をやめること」であると言えます。
つまり
筋トレさえ続けていれば、ずっと若々しく健康でいられますよということです。
やったほうがいいです。