スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

糖質カット炊飯器はそれほど糖質をカットしていなかったらしい。

「これを食べれば痩せる」と謳ったダイエット食品にダイエット効果が無かったという話は頻繁にではないですがちょいちょい詐欺事件のようなものとしてニュースになります。

そしてつい数日前も同様のニュースを目にしました。

 

米を炊く過程でその米を糖分をカットして、

低糖質な白米としてご飯を炊いてくれる

「糖質カット炊飯器」または「低糖質炊飯器」が

数年前から製造販売されていますが

国民生活センターの調査によると「実際はそれほど糖質カットされたわけではなかった」とのことです。

※検索すればニュース記事が表示されますので気になる方は調べてみてください。

 

フィットネスを仕事をしている身としては「やはりそうだよね」という程度の感想です。

 

このニュースが出る前にその存在を知ってはいましたが、

どんな仕組みで「ご飯を炊く過程でその米の糖分を減らすのだろうか」とずっと気になっていました。

 

調べてみると

 

米を炊く=高温で煮るということですが、その際に溶け出しくる

デンプン(米を炊くと白い膜のようなものが張ってきますがそれらしいです)を

釜の中に残さずに炊飯器下のトレイに排出する、

あるいは

どういう仕組みなのか理解が難しいですが、お米を炊く際に

その米に含まれる水分の量を増やすことで相対的に糖質の量を少なくする

というどちらかの仕組みを用いた炊飯器のようです。

 

栄養士さんが解説をしているウェブサイトもあるようですが

それにしてもにわかには信じられませんでした。

そしてその結果、は「やはりそうでもなかったのね・・・」ということでした。

 

煮ることで糖分が溶け出すということなら

野菜やその他の食材も同様に低糖質になるはずです。

 

つまり

 

蕎麦、うどん、ラーメン、パスタなど

鍋で煮ることで調理をする麺類は「実はみんな低糖質でした」ということになるでしょう。

どう考えてもそういったことにはならないはずです。

 

国民生活センターではこの製品について(全てではないですが)、

景品表示法上の問題になる恐れがある」という警告を発しています。

既に商品が掲載されたサイトそのもの、

または販売サイトが削除されていてこの流れは大きな波紋となるかも知れません。

 

バッサリ切り捨ててしまえば「インチキ商品」とも言えますが

どうしてそのような製品が製造販売されていた(いる)のかを考えてみます。

 

まずはシンプルに「そのように謳うと売れるから」です。

ダイエットというのは永遠に続いてくブームのようなものであり、

多くの女性にとっていつも考えていることであり、願望であるかと思います。

そして最近では「痩せるためには糖質制限」という認識が

一般の人たちの間にも広く浸透したため、痩せたい方や

体脂肪を減らしたい方へ向けて「糖質オフ」「糖質ゼロ」「低糖質」など

糖が入っていないことを強調する食品やお酒などもたくさん出回るようになりました。

「糖質が無いこと」を強調すると売れるようになったわけです。

これまでは「お米をどうやって美味しく炊き上げるか?」を

追求してなかなか新たな切り口を見いだせないでいた炊飯器に

どんな謳い文句を書けば売れるのか?

「糖質カット」だ!

という切り口を持ってきたということが考えられます。

 

もう一つは

「消費者のニーズに何とか応えようとしてくれた」

というメーカーの企業努力という視点です。

「ダイエットしたいですか?」「痩せたいですか?」と質問すれば

多くの人が「痩せたいです」と回答するでしょう。

しかし一方で

「そうは言っても美味しいものは食べたい」と思うものだし

「ダイエットには逆効果だと分かっていてもつい食べてしまう」というのが人間です。

つまり「痩せたいけど食べたい」ということですね。

 

この万人の願望ともいえるニーズにどうすれば応えられるのか?

ということを突き詰めたのが糖質カット炊飯器だとも言えます。

「痩せたいけど食べたい」

「痩せるためには食べてはいけないけどせめてその罪悪感だけでも減らしたい」

「普通に白飯を食べるよりはわずかでも血糖値が上がりにくくしたい」

そういったいわば「人間のわがまま」をたんなるわがままとして

終わらせず、みんなが欲しいと思うもの=ニーズとして捉え、

何とかしてみようと企業努力によってそれに答えてくれたのが糖質カット炊飯器であるともいます。

 

こう考えてみると

・多くの人は痩せたいと常に思っている

・芸能人やSNSで見た人などに影響されて今度こそは痩せよう!、と決意する

・でも美味しいものは食べたいし、空腹感はとてもじゃないけど我慢できない

・痩せないとな、、、と思いながら根本的には困らないので結局は食べる

・我慢するほうがストレスで体に悪いから、と理論武装する

・今更体形なんて気にしてもしょうがないし、と開き直る

という流れが起こり

定期的にダイエットブームとダイエットより食べたいブームがその人の中でサイクルしていくことが分かります。

 

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