スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

「状況の解説」よりも行動が大切

以前にも似たような内容の記事を書きましたが、改めて感じたことですので再度、書いていきます。

 

トレーニング指導をしていると、「自分の身体の解説」がとても好きな方がいらっしゃいます。例えばショルダープレスというトレーニングがあります。

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この様に構えてダンベルを上に持ち上げる動きをします。

 

このトレーニングをしていただくと

「この時ね、お腹の肉が伸びなくて背中をそらせないのよ」

「背中の肉が寄ってくれないから腕が持ち上げられない」

「自分の腕が、、、重~い!」

というように自分の身体の状態を「解説」してくれます。

 

スクワットのような下半身の動作についても

その動きとその際の自分の身体・関節の様子を事細かに話してくれるのですが、

フィットネストレーナーとしての回答は

「だからこそ、やりましょう」の1つです。

※もちろん危険な状態や明らかにムリだという時は「やめましょう」と答えます。

 

「この時ね、お腹の肉が伸びなくて背中をそらせないのよ」

→「だからこそ、やりましょう。動かしていけばだんだん反らせるようになっていきますから」

 

「背中の肉が寄ってくれないから腕が持ち上げられない」

→「だからこそ、やりましょう。肩甲骨を動かす意識をしてやっていけばだんだん背中寄せるということができるようになってきます」

 

「自分の腕が、、、重~い!」

→「だからこそ、やりましょう。それだけ筋力が低下してますから良いトレーニングになります」

というようなことです。

つまり「解説するのはいいが、それを踏まえてトレーニングをすることが大切」だということです。厳しく言えば「解説しても何にもなりませんからつべこべ言わずにやってください」となります。

 

解説するというのは実は非常に危険な行為なのです。

何かにしたいして「〇〇だ」「〇〇なようだ」「ここが〇〇になっている」というような「解説をする癖」がついてしまうと、その解説に対する結論を導こうとします。

 

そうするとどうなるかというと・・・・・

トレーニングをしようと思ったけど、「お腹の肉が伸びなくて胸が張れない」

だから「やはり無理をせずやめておこう」

だから「今日は軽めにしよう」

だから「できなくても仕方がない」

だから「本当はトレーニングをしたいのに十分な関節の動きができない」

だから「運動できないのは私がものぐさなせいじゃない、思うように動かない身体は悪いのだ」

という都合のいい言い訳を作ってしまう癖が付きます。

 

トレーニングに関してならまだしも、これがその人の人生そのものにまで適用させてしうと本当に大変なことになります。

「本当は〇〇〇をしたい・〇〇になりたい」のに「今の仕事が激務だからできない」、「お金が貯まらないからできない」

だから「思うようにいかないのはしょうがない」と言い訳をして「本当は〇〇したいけどできない状況にいるから仕方がない」という人生を送ってしまいます。

そんな感覚で、もし今回のような地震東日本大震災クラスの大きな災害が自分の身に起こったら本当に何もできない人生で終わります。

 

解説をすると危険です。

フィットネスクラブでのトレーニングは解説癖をなくして、行動を起こすための練習(まさにトレーニング)になります。

ああすればよかった、こうすればよかったなどと後悔しない人生を送るには「つべこべ言わずに動くこと」です。

「ガタガタ言わずに筋トレする」これがそのための練習になります。