昨日の続きです。街中の整体院や治療院、スポーツクラブのトレーナーなどが
こぞって問題視する、身体の左右差、骨盤などの歪み、についてあらためて考えてみましょう。
この点を考えるにあたって「ほとんどすべての人に見られる左右差」として挙げられるのが左右の腕と手の筋力です。
右利きの人なら、右腕の方が左に比べて筋力があるはずです。
当然腕の太さも左よりは太いはずです。
右で字を書いたり、何か作業をする方が左で同じことをするのに比べてうまく出来るはずです。
では、この「左右差」は「問題」なんでしょうか?
恐らく多くの人には「問題」とはならないでしょう。
もう一つは「左右の肩の高さ」です。
これもほとんどに人に見られる差です。
こんなふうにどちらか一方の肩に鞄を掛けていたらそちら側の肩は下がってきます。
では肩の左右差を無くそうと、肩に掛けず手にかばんを持つようにすると、今度は先ほどの腕の左右差が広がることになります。
前回書いた内容も含め、人の身体は左右で差があり、人それぞれの生活習慣によってその人なりの歪みというのが存在するということです。
鞄の例でいえば、仕事上書類やPC、タブレットなどが入った重い鞄を持ち歩かないければいけない人というのは、鞄ををどちらかの肩に掛けているうちに、その重い荷物を肩に掛けるという習慣に体が合わせて、肩の高さが変わってくる
というようになります。これは歪みではなく習慣に合わせた「適合」というべきでしょう。
骨盤の左右の高さの違い、肩の高さの違い、など誰しもあるものであってその原因はその人の生活習慣にあるはずです。
それら歪みを「身体の不調の原因だ」とするなら世の中のほとんどの人が歪んでいるわけで、みんながどこかしら不調があるということになってしまいます。
明らかに、体が歪んでいてこのままほっておくと大変ことになるとか、どう考えて腰の痛みは骨盤からきているというなら話は別ですが、そんなにはっきり歪みがあるような人は根本的には手術をしないとその歪みは矯正できません。
歪み、左右差はまず、あまり気にしないことが大事です。